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高耐久性マザー「TUF」シリーズを採用したゲーミングPC「G-GEAR GA7J-J91/ZT」の実力は?

ITmedia PC USER 4/11(火) 18:40配信

 デスクトップPC向けの第7世代Core(開発コード名:Kaby Lake-S)が登場して以降、各メーカーから続々と搭載製品が登場している。一口にKaby Lake-Sといってもローエンドからハイエンドまでさまざまだが、新アーキテクチャを採用した製品で人気があるのはやはりフラッグシップモデルだろう。

【ベンチマーク結果】

 フラッグシップはメーカーの顔となる製品だけあって特色のあるパーツ構成の製品が多い。今回紹介する「G-GEAR GA7J-J91/ZT」(以下、GA7J-J91/ZT)もその1つ。高耐久性を誇るASUS製マザーボード「TUF」(The Ultimate Force)シリーズを採用したユニークな製品だ。

 GA7J-J91/ZTは、ツクモのゲーミングPCブランド「G-GEAR」シリーズの最新モデル。PCゲーマーの要求に合わせた拡張が行えるミドルタワータイプのデスクトップPCで、CPUにKaby Lake-Sを搭載し、チップセットにIntel Z270 ExpressベースのASUS TUF Z270 MARK 2を採用しているのが最大の特徴だ。また、メモリに関してもKaby Lake-Sに合わせて高速なDDR4-2400対応のものが8GB搭載され、さらにグラフィックスカードもGeForce GTX 1080と、高性能なパーツで固められている。

 なお、評価機はベースモデルのG-GEAR GA7J-J91/ZTから一部仕様を変更したカスタムモデルとなっている。変更点は、標準のCore i7-7700から動作倍率のロックが解除されているCore i7-7700Kに変わっているほか、システム側のSSDが標準の240GBから480GB(SanDisk UltraII)に増量され、データドライブも標準の1TB HDDからWestern Digitalの2TB HDD「WD Blue WD20EZRZ-RT」になっている。また、CPUクーラーが大型かつ静音タイプのものに変更され、電源の容量がベースモデルの500Wから650Wになるなどの違いがある。

 それでは具体的に本体回りからチェックしていこう。PCケースは同社製品ではおなじみの「69JD」。本体サイズは190(幅)×475(奥行き)×435(高さ)mm。最近では利用頻度の少なくなった5インチベイ・フロントベイを2個に押さえたことで、ミドルタワーとしては高さが抑えられているのが特徴だ。

 フロントベイはこのほかに3.5インチが1個用意されている。インタフェースやスイッチ類などは本体中央部にまとめられている。インタフェースは、USB 3.0×2、ヘッドフォンにマイク端子、電源LEDやアクセスランプ、そして電源スイッチが並ぶ。

 フロントパネルは天板まで一体に見えるようなデザインで、本体内部へのアクセスは手回しネジを外すだけで行うことができる。天板部に見える3本の棒はゴム製になっており、この部分に物を載せても滑りにくい。スマートフォンなどを上に載せて充電するといった運用を想定した設計なのだろう。

 タワータイプなので内部は非常に余裕がある。内蔵ドライブベイは3.5インチが3基、2.5インチが4基と余裕があるもの。2.5インチドライブにはシステムドライブ用のSSD「SanDisk UltraII 480GB」が、3.5インチベイにはデータストレージ用に「WD20EZRZ-RT」が装着されている。

 5インチベイも含めてほとんどのドライブは工具なしで取り付け・取り外しができる構造だ。ファンはフロントとリアに12cm角のものが1つずつ。天板部のファン取り付けスペースは用意されていない。前述したようにここで紹介する評価機は、CPUクーラーがオプションのものに変わっている。使用されているのはCoolerMaster製のサイドフロー型「RR-212X-20PM-J1」。ファンは12cm角で回転数は600rpm~2000rpmまでの可変タイプで低負荷時はとても静かだ。ケースのレイアウト上は奥行き30cmクラスのグラフィックスカードも取り付けられる余裕がある。

●高耐久マザーボード、TUFシリーズ採用

 本製品の売りの1つとなっているのが搭載されているマザーボードだ。具体的には、はASUS製「ASUS TUF Z270 MARK 」が搭載されている。このマザーは長時間の運用などに適した「TUF」(The Ultimate Force)シリーズに属する製品だ。コンデンサ類も耐久性の高い部品を使用しているほか、マザーボードの裏側を金属製のプレートで覆うことにより、基板の裏側から放熱する構造になっている。この構造により強度もアップしており、大型クーラーやハイエンドグラフィックスカードといった重量のあるパーツを搭載した場合でも、基板が壊れにくい。拡張スロットも重量物への耐久性を考慮した「SafeSlot」仕様だ。

 このほか、各種ポートなども含めた静電気対策も施されているのが特徴だ。拡張スロットはPCI Express x16×3で本製品では空きが2本、PCI Express x1×3で本製品ではすべて空きとなっている。ただし、グラフィックスカード真下のPCI Express x1に大型のカードを挿すと冷却性能が落ちるので、この部分にはカードを挿さないほうが無難。このほか、ストレージ用としてM.2ソケットやSATAコネクタが用意されている。Kaby Lakeからサポートされた高速ストレージ「Optane」にも対応しており将来性がある。

 前述したように、本製品ではCPUにCore i7-7700Kが採用されている。このCPUは1月に発表されたKaby Lake-Sの中では最上位に当たるモデルだ。Hyper-Threadingに対応した4コア/8スレッド仕様となっている。GPU-Zでチェックすると定格で4.2GHz、Turbo Boost時は最大4.5GHzで動作する。内蔵メモリコントローラも従来までのDDR4-2133からDDR4-2400まで対応可能となったことで、フォーマンス向上が期待できる。また、型番末尾に「K」が付くモデルであるため倍率のロックがなくオーバークロックにも挑戦できる。なお、TDPは91Wとやや高めになっている。

 バックパネルの構成はUSB 3.1 Type-A、USB 3.0×4、USB 2.0×2、PS/2ポート、ギガビットLAN、光出力端子付きのHDオーディオなど。グラフィックスカードが装着されているため、マザーボード側の映像端子は使えないようにシールで封印されている。搭載されているグラフィックスカードはNVIDIAのGeForce GTX 1080を搭載したモデルで、GPUクロックを大幅に引き上げることで前世代の製品よりも性能を高めている。評価機はInno3D製のものだ(外装と仕様からツインファンタイプのGeForce GTX 1080 TWIN X2と思われる)。グラフィックスカード側のコネクタ類はDVI-D×1、DisplayPort×3、HDMI×1と、高解像度環境やマルチディスプレイにも耐えうる仕様となっている。内部・外部ともに拡張性について不満はない。

●あらゆるゲームに対応可能な完成度

 それではベンチマークテストで実際の性能を見ていこう。改めて本製品の仕様を列記しておくと、CPUはCore i7-7700K、メモリはDDR4-2400(PC4-19200)16GB、GPUはGeForce GTX 1080、システムストレージはSATA 6Gbps接続の480GB SSDと2TBのHDD、OSはWindows 10 Home(64bit版)だ。

 まず、3Dデータのレンタリング処理でCPU性能を計測する「CINEBENCH R15」の結果は、CPUで988(cb)、シングルコア時で195(cb)となった。過去の最上位モデルであるCore i7-6700K搭載機のベンチマークテストでは、CPUで880(cb)、シングルコア時で179(cb)だったので確実に性能はアップしている。

 続いて3DMarkでの結果を見てみよう。ハイエンドゲームマシン向けのテストであるFireStrikeでは18074と非常に高いスコアをマークした。4K解像度に対応したFireStrike Ultraでも5210、Fire Strike Extremeが9727という結果だ。

 また、DirectX 12対応テストのTime Spyは6927、DirectX 10相当のグラフィックス性能を計測するSky Diverでは39579、Cloud Gateが34947、Ice Stormが209061と、どのスコアもハイエンドGPUにふさわしい結果を叩き出している。

 こうしたハイエンド機で気になるのが動作音だ。今回の評価機では本体が大きく余裕があり、12cm角ファンが前後についた通気性の高いPCケースを使っていることと、CPUクーラーが静音タイプに交換されていることから非常に静かだった。

 ゲームベンチであるファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド・ベンチマークでもフルスクリーンのDirectX 11モード「最高品質(解像度1920×1080)」という設定で、固定状態のスコアは20496。言うまでもなく「非常に快適」で、ゲーム用PCとしては上位クラスに入る成績だ。また「VR Ready」に対応しているので、VRシステム「SteamVR」に向けのベンチマークテスト「SteamVR Performance Test」も計測している。詳細を見るとフレームレートの要求水準を完全にクリアしているだけでなく、忠実度のグラフも「非常に高い」で安定し、まったくブレのないものとなっている。

 続いてシステムの総合性能を見るPC Mark 8の結果だ。結果はHomeが5451、Creativeが8823、Workが5771となった。ゲームから動画作成、オフィス業務と、あらゆる分野で十分な能力を発揮できるだろう。

 次はストレージ性能のテストを行うCrystalDiskMarkでの結果。冒頭で書いたように本製品ではシステム用にSSD、データ用にHDDが用意されている。システム側のSSDはSanDisk UltraIIの480GB、データドライブは「WD20EZRZ-RT」だ。SSDのシーケンシャルリードは159.4MB/秒、ライトは69.0MB/秒と、Serial ATA 6Gbps対応のSSDとしては標準的なスコアだ。HDD側はシーケンシャルリードは556.7MB/秒、ライトは527.2MB/秒でHDDとしては十分な性能が出ている。なお、マザーボード側にはM.2スロットがあり、BTOメニューにNVMe対応高速SSD「Samsung SM961」も用意されている。

●非常に高い完成度のゲーミングデスクトップ

 本製品は意識的にて悪い部分を探そうとしてもなかなか見つからない、それくらい非常に高いモデルとなっている。評価機はベースモデルからCPUクーラーも交換されているため、高負荷でも動作音が非常に静かだ。静音性を追求しやすいのはデスクトップPCならではの特色だろう。売りであるマザーボードの拡張性が高い上に最新機能に対応しているため将来性もある。マザーボード自体も耐久性を重視した製品であることから、一度購入してしまえば末永く運用することができるだろう。

 前述したように評価機はベースモデルと異なったものとなっている。静音性と冷却性能、安定性などを改善するために有効な部分が多いので、BTOで購入するときには参考になる。なお、これらのカスタマイズによって、ベースモデルの19万4800円(税別) から21万5800円(税別)に価格がアップしているが、それに見合う効果、特に静音性の向上などは期待できる。また、SSDについては現時点で無償アップグレードキャンペーンが行われており、標準でSanDisk SSD PLUSの480GBモデルに強化されるのもうれしい。高品質でハイパフォーマンスなデスクトップPCを末永く使いたいユーザーにオススメしたい製品だ。

最終更新:4/11(火) 18:40

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