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【2017年本屋大賞】恩田陸氏、12年ぶり大賞で“成熟”を実感「まぶしい思いです」

オリコン 4/11(火) 20:34配信

 全国の書店員が“今いちばん売りたい本”を決める『2017年本屋大賞』(本屋大賞実行委員会主催)発表会が11日、都内で行われ、恩田陸氏(52)の『蜜蜂と遠雷』(幻冬舎)が大賞に選ばれた。第2回の本屋大賞にも輝いていることから、今回が2度目の大賞となり、本屋大賞史上初の快挙となったが「2度目はないと思っていたんですけど、まさかいただけると思っていなかったです」と感慨深げに語った。

【写真】第156回「直木賞」受賞会見時の恩田陸氏

 同書は、1月に行われた『第156回芥川賞・直木賞(平成28年度下半期)』で直木三十五賞を受賞しており、本屋大賞史上初の“ダブル受賞”となったが、大賞発表を受けて発売された『本の雑誌増刊 本屋大賞2017』(本の雑誌社)の中で、恩田氏は次のようにつづっている。

「直木賞を受賞してしまったので、ああ、これで本屋大賞はないなと、と思った。そもそも、本屋大賞そのものが既成の権威である文学賞へのアンチテーゼとして始まった賞だということを知っていたからである。(中略)そして、ふと気がついた。そうか、本屋大賞が目指すところと、既成の文学賞が目指すところの、ふたつの目的が交わるところに来られるまで、私も小説家として多少は成長したんだな、と思ったのだ」。

 この日の受賞スピーチでも、本屋大賞の“成熟”に触れ「この12年の間に賞も大きくなって、立派になっていたので、まぶしい思いで見ていたんですけど、こうして見渡して、皆さんの熱気を感じて『あぁ、本当にいただいたんだ』と実感しました。今までやってきたことが間違ってなかったんだなって思いました。本屋大賞は、私の誇りです」としみじみ。「この賞とともに少しは成長できたんだなって思いまして、とても光栄に思います」と声を弾ませていた。

 同賞は、2015年12月1日~2016年11月30日に刊行された“日本の小説”を対象に実施され、一次投票では全国446書店564人、二次投票には288書店346人の投票があった。

■2017年本屋大賞 順位一覧
大賞:『蜜蜂と遠雷』恩田陸(幻冬舎)
2位:『みかづき』森絵都(集英社)
3位:『罪の声』塩田武士(講談社)
4位:『ツバキ文具店』小川糸(幻冬舎)
5位:『桜風堂ものがたり』村山早紀(PHP研究所)
6位:『暗幕のゲルニカ』原田マハ(新潮社)
7位:『i』西加奈子(ポプラ社)
8位:『夜行』森見登美彦(小学館)
9位:『コンビニ人間』村田沙耶香(文藝春秋)
10位:『コーヒーが冷めないうちに』川口俊和(サンマーク出版)

■歴代大賞作品(書名、著者、出版社)
第1回:『博士の愛した数式』小川洋子(新潮社)
第2回:『夜のピクニック』恩田陸(新潮社)
第3回:『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』リリー・フランキー(扶桑社)
第4回:『一瞬の風になれ』佐藤多佳子(講談社)
第5回:『ゴールデンスランバー』伊坂幸太郎(新潮社)
第6回:『告白』湊かなえ(双葉社)
第7回:『天地明察』冲方丁(角川書店)
第8回:『謎解きはディナーのあとで』東川篤哉(小学館)
第9回:『舟を編む』三浦しをん(光文社)
第10回:『海賊とよばれた男』百田尚樹(講談社)
第11回:『村上海賊の娘』和田竜(新潮社)
第12回:『鹿の王』上橋菜穂子(KADOKAWA 角川書店)
第13回:『羊と鋼の森』宮下奈都(文藝春秋)

最終更新:4/21(金) 14:55

オリコン