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種の危機 食脅かす 種子法廃止 デモで抗議 東京

4/11(火) 7:00配信

日本農業新聞

 種子法廃止に反対する市民団体や農家ら40人が10日、東京・永田町の参院議員会館前で種子法廃止反対を訴えるデモを行った。その後、同会館で開いた識者の講演会や農水省職員を交えた勉強会では「地域品種が失われるのではないか」「現状の種苗価格を維持できるのか」などの懸念の声が上がった。

 デモには農業関係者ら40人が参加し、「種子法廃止反対」「日本の種は日本の宝」などとシュプレヒコールを上げた。

 講演会では、龍谷大学経済学部の西川芳昭教授が登壇。「国民が何を食べ、農民が何を作るかという食料主権に関する議論がされていない。自治体や農家、JAが関わっていた遺伝資源の管理が、企業による管理だけになった場合、きちんと維持できるのか」と問題点を指摘した。愛知県豊田市などの中山間地で栽培されている水稲「ミネアサヒ」を例に挙げ、「継続的な種苗供給が公的に行われなくなると、こうした地域品種が存続の危機に直面することも考えられる」と、地域資源が失われる危険性を強調した。

 勉強会で農水省職員が、稲の奨励品種の開発者に民間業者がいないことを例に挙げ「現状の種子法では民間企業の参入が妨げられている」と廃止理由を説明すると、参加者からは「民間参入で今の種子の価格を維持できるのか」「民間企業が生産性の高さに走り、地域の食文化に合うものが廃れるのではないか」といった懸念が出た。

日本農業新聞

最終更新:4/11(火) 7:00
日本農業新聞