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パナホームとパナソニック、技術融合進む 新空調「エアロハス」を戸建て向け投入

日刊工業新聞電子版 4/11(火) 15:15配信

空気の質高める

 パナホームとパナソニックは、住宅事業で連携を深める。2社は空気の質を高める新たな概念の住宅用新空調システム「エアロハス」を、共同で開発した。同技術をパナホームの戸建て住宅で旗艦商品となる「カサート プレミアム」に搭載し、発売した。パナソニックグループの力を融合して、住まいの快適性や省エネ性能といった付加価値の高さを訴求し、競合他社との差別化を狙う。

 「パナホームに赴任し約3年。初めて自身で建てたい商品となった」。パナホームの松下龍二社長はカサート プレミアムの発売に当たり、こう力を込めた。新住宅に搭載したエアロハスは、専用エアコンと換気システムを組み合わせたもの。家全体の設定温度に対して、各部屋の温度を個別に調整しつつ、家中を快適な温度に保てるのが特徴だ。

 パナソニックグループの省エネ温調制御や気流制御、高気密・高断熱設計の各技術を組み合わせ、地熱といった自然の力の利用や各室に温度センサーなどを設置する。家全体の空調の電気代は、一般の全館空調システムと比べて56%削減できるという。

 また、温度制御だけでなく、空気の質も高められる。冬場のトイレや浴室は、急激な温度変化により血圧変動が起こる「ヒートショック」や、微粒子物質(PM)2.5の対策を施している。

 住宅メーカー各社は健康や快適、省エネ、住宅全体でエネルギーの消費と創出の収支をゼロにするネットゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)への対応などをキーワードに、商品力を競い合う。その中でパナホームが差別化するには、今回のエアロハスの認知度を高められるかがカギとなりそうだ。

 パナホームの平澤博士専務執行役員は「展示場で空気の質の良さを感じてもらうことが重要」と説明する。そのため2018年3月期中に、全国100カ所で新住宅を展示する計画だ。40-50代半ばで年収が1000万-2000万円台の世帯を対象に、年間100棟の販売を見込む。

 パナホームは現在、戸建て住宅の販売戸数で業界7位にとどまる。17年8月1日付で、パナソニックの完全子会社となる同社。松下パナホーム社長は「人や技術を融合し、新しい付加価値を提案していきたい」と、グループ力の発揮を誓う。今後は、介護事業などを組み合わせ、総合的な住宅ビジネスのモデル提案を進めていく方針だ。

最終更新:4/11(火) 15:15

日刊工業新聞電子版