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フレンチポップの代表格・クレモンティーヌ、活動30年でみる音楽・意識の変化

4/11(火) 14:10配信

MusicVoice

 【インタビュー】 フランスの女性ジャズシンガーで、フレンチ・ポップの代表的な存在でもある、クレモンティーヌが3月22日に、デビュー30周年を記念した自身初のオールタイム・ベストアルバム『ALL TIME BEST』をリリースした。同作では、代表曲「ジェレミー」をはじめ「バカボン・メドレー」などアニメソングのカバー曲を収録。更に、フランス映画『男と女』主題歌「Un homme et une femme -男と女-」を、男性ボーカルグループのLE VELVETS(ル・ヴェルヴェッツ)と再録音に臨んだ。3月25日・26日にはブルーノート東京で、野宮真貴やLE VELVETS宮原浩暢をゲストに招いたライブを開催した。日本においては「渋谷系」を代表する野宮真貴や小沢健二などからもリスペクトを受けるクレモンティーヌ。MusicVoiceでは来日中の3月26日にインタビューを実施。同作を通じてこの30年を振り返ってもらうとともに、アニメソングのカバーなどにみる日仏の文化的相違点、更には世界的にみた音楽消費動向の変化について語ってもらった。

アニソンのカバー、納得するまでに1年

――25日のライブを終えて感触はいかがでしたか?

 野宮真貴さんとは去年に引き続いて2回目の共演となりましたが、デュエットをしてとても楽しかったです。同じ頃にデビューをした仲の良い友達だし、やりやすいんです。ライブ自体は17年ぶりにサックスとフルートを入れてみましたが、新しい音になって楽しかったです。今回のミュージシャンは長い事一緒にやっている人達で、彼らはブルーノート東京が大好きなんです。

――凄く良い雰囲気の所ですよね。

 たぶん世界で一番綺麗なジャズクラブだと思います。格式が高くて音も良いです。

――世界から見ても日本のライブハウスの音は良いでしょうか?

 ええ。サウンドシステムも良いし、日本人は繊細な音を拾うのがとっても上手いですね。

――デビュー30周年を迎えられました。ここまで長く歌い続けていくと思っていましたか?

 私もびっくりです(笑)。昔は考えていませんでしたね。色んな人達との出会いがあり、自然とです。気がついたら30年という感じです。よく「次はどんな人と仕事をしたいですか?」と聞かれるんですけど、そういう事は考えてこなかったんです。人との出会いだけを大事にしていたら、次々と色んなプロジェクトが進んでいった、という感じです。

――そうした中でオリジナルもカバーも様々やられてきたのですね。アニメソングのカバーもされていますが、カバーの話を受けた時はどういう心境でしたか?

 最初は非常に危険だと思いました。世の中にはアニメのコアなファンの方々がいますよね? 私が歌うアニメソングと、彼らが思っているアニメソングとではイメージが違いますから、どうなるのかなと思っていました。でも、子供達に「絶対やった方が良いよ」と後押しされて。それであまり思い込まないようにしてやりました。でも自分の中で納得するまでは1年くらいかかりました。

――歌や曲というよりもアニメそのもののイメージがありますからね。

 一番難しいのが歌詞の部分です。例えば「おどるポンポコリン」は歌詞にあまり意味が無いと言いますか…。フランスでは『ちびまるこちゃん』のアニメはやっていないので、世界観を理解できないんです。アニメの仕事の方はけっこう厳しくて、「きっちりやってくれ」と言われるんですけど、そのあたりに苦労しました。

 2011年にリリースされた『続アニメンティーヌ』に収録されている「アンパンマンのマーチ」をカバーした時に、『アンパンマン』の作者である、やなせたかしさんは、フランス語が分かるので「ここは違うと思う」とか、けっこうやりとりがあって、イメージに近づくまでかなり時間がかかりました。皆さんそれぞれにアニメに対する思い入れがあるんです。

――アニソン歌詞は難しいですよね。例えば『天才バカボン』だったら「ボン」の部分はフランス語で使われる「ボン(bon)」に近いので響き的には合うのではないかと思いますが、「ポンポコリン」や「ピーヒャラ」などは難しかったですか。

 そうなんです。あとは『新世紀エヴァンゲリオン』の「残酷な天使のテーゼ」も難しかったです。後は「戦隊モノ」も難しかったですね。

――発音的なところでしょうか?

 ええ。文法上の違いもありますしね。それと「サザエさん・メドレー」も世界観が日本独自なものだったので難しかったです。<お魚くわえたドラ猫♪>という風景はなかなか…。

――確かにフランスでは想像できないですね。

 一番やりやすいのはジブリです。様式美の楽曲が多いですし。

――今作にも収録されている、アニメ『天才バカボン』の「バカボン・メドレー」などは、最初聴いた時はびっくりなされたんじゃないかと。

 あれはもう浪曲ですからね。

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最終更新:4/11(火) 14:10
MusicVoice