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私の人生を変えたあの一言を、言った人は大抵覚えていない

ホウドウキョク 4/11(火) 18:30配信

三谷幸喜新作舞台『不信』から思うこと

『真田丸』を書く中で三谷幸喜さんは、史実は脚本家が考える物語を越えている、と痛感したそうです。
だから今回の新作は先が読めません。

優香さんと段田安則さんが演じる夫婦が新居に引っ越してきたところから物語は始まります。舞台の優香さん、素敵です。可愛い奥さんだと思ったらちょっとずつほころびてくるのが怖くてイイです。
そこで出会うのが戸田恵子さんと栗原英雄さんの夫婦。栗原さんは『真田丸』で草刈正雄さんの弟を演じてい方。2組の夫婦にご近所付き合いが始まりますが、4人はみんな何かしらの嘘をついている。大人の付き合いをする中でお互いを探り合ったり暴こうとしたりする。サスペンスとはいえ笑いもある、三谷さんならではのゾクゾクする会話とスピーディーな場面転換で物語は展開していきます。そして最後は驚きの結末が…。

観終わって感じたのは、よく「あなた(彼、彼女)のために嘘をついた」と言うことがありますよね。それって結局は自分のためについているんじゃないかしら?
そして世の中には、まったく罪の意識なく嘘をつける人がいるということ。

もう1つは嘘とは離れますが、誰かの言った何気ない一言をずっと覚えていて、その後の人生に影響するようなことってありませんか?私はあります。ポジティブなものもネガティブなものも。でも大抵の場合、その人は私に何か言ったことすら覚えていないのです。
ということは私も誰かにそういう一言を言っているかしら?それを思うと、怖いし嬉しい。

この作品を観ると、解ってもらえると思いますよ。
「不信 彼女が嘘をつく理由」は4月30日まで池袋の東京芸術劇場シアターイーストで上演中です。

文=阿部知代

最終更新:4/11(火) 18:30

ホウドウキョク