ここから本文です

血管撮影中の画像のズレをリアルタイムに自動補正、ひねりやねじりにも対応

4/12(水) 15:10配信

MONOist

 島津製作所は2017年3月24日、血管撮影システム「Trinias MiX(トリニアス エムアイエックス)」シリーズ向けに、新たな技術とアプリケーションを開発したと発表した。

 新たに開発したのは、デジタル・サブトラクション血管造影法(DSA法)によって取得したX線画像に発生するアーチファクト(虚像)をリアルタイムで自動補正する技術「Flex-APS(フレックス エーピーエス)」だ。

 DSA法は、血管に造影剤を注入する前後でX線撮影を行い、血管を造影した後の画像から造影前の骨や臓器の像を減算処理することで血管のみの像を得る。造影剤注入前後の撮影で被検者の動きによる画像のずれがあると、減算処理後にアーチファクトが発生し、再撮影が必要になることもある。補正する場合でも、従来は平面的な動きに対する平行/回転/拡大/縮小などの線形補正が主だったため、十分な補正効果を得られないことがあった。

 それに対しFlex-APSでは、被検者の移動方向や移動量をベクトルとして捉え、撮影中にリアルタイムで画像を自動補正する。これにより、脳血管や四肢血管などにおけるひねり、もしくはねじれ方向の体動についてもリアルタイムかつ非線形に補正可能だ。より効果的にアーチファクトを低減できることから、使用する造影剤の減量や検査時間の短縮などが期待できるとしている。

 また、新開発のPCI支援アプリケーション「SCORE StentShot(スコア ステントショット)」は、心臓カテーテル治療(PCI)におけるリアルタイム画像処理アルゴリズムを搭載。PCIにおいて、X線照射量を増加させずに画像上のノイズを従来比約50%低減でき、ステントの視認性を向上させ、治療の安全性向上や治療時間短縮による低被ばく化が期待できるという。

 血管撮影システムは、狭心症や心筋梗塞などのカテーテル治療の際にも使用されており、血管内に挿入されたカテーテルやステントなどのデバイスを描出する重要な役割を担っている。近年、ステントの細径化や生体吸収性ステントに関する研究開発が進展しており、患者の被ばくを抑えながらデバイスの視認性を十分に確保することが求められていた。

最終更新:4/12(水) 15:10
MONOist