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レンジでチンすると書いたものが全部消える! 「ROCKET BOOK WAVE」ノートを衝動買い

アスキー 4/12(水) 12:00配信

今回衝動買いしたものは「ROCKET BOOK WAVE」という紙のノート。レンジでチンすることで書いた文字や絵が全部消えて再利用できる、というノートだ

 2016年、何かのニュースで電子レンジでチンすれば何回も使えるノートである「ROCKET BOOK WAVE」(以降、WAVEノート)が米国で発売されたと聞いた。
 
 どうせパイロットの「フリクションボール」を使ったものだろう(WAVEノートもフリクションボールの使用を前提とした製品)との憶測はついたので、米国まで注文して入手するほどのこともないと思い、そのままになっていた。
 
 また、個人的には昔から太くて濃いブルーインクのビックボールペンのボールドモデルなどが好みなので、フリクションボールのどことなく線が細く、筆跡が頼りなくて、筆跡がややかすれるイメージの筆記具は特段好きな筆記具のイメージではなかった。
 
 そのWAVEノートが今年になって、ネット通販を中心に海外から輸入されたものがいくつか国内でも販売がはじまった。長く待たずに済むAmazonプライムの対象商品にもなったので、年が明けた今年の2月に速攻で購入してみた。
 
見た目は普通のリングノートだが
“電子レンジでチン”で全文字が消せる
 早速、アマゾンから届いたWAVEノートは、米国内で発売されているそのままのパッケージに1枚ペラの日本語解説書が付属したものだった。
 
 筆者が購入した時点では国内での販売価格は3980円。米アマゾンでの販売価格は送料込みで27ドル近辺なので、現在の為替レートを基準にしても、やはり3000円前後と、筆記用のノートとしては米国内でもかなりの高額商品だ。
 
 WAVEノートの見た目の形状は、まずリングノートであること。そしてやや縦長のほぼ正方形(アマゾンのサイトに記述されたサイズは縦24.13×横21.59cmとやけに厳密)そして総ページ数は80ページ(40枚)だ。
 
 筆者が普段使っているミシン目付きで少しだけ横幅の広いA4サイズの大学ノートと比較すると、イメージがわかりやすいかもしれない。
 
 もちろん筆記は付属しているフリクションボールで行なう。一般的に国内市場で販売されているフリクションボールやマーカーにも対応していると思われる。
 
 WAVEノートは、摩擦熱で消せるフリクションボールで記述した文字やイラストなどを、専用アプリを導入したスマートフォンで撮影し、読み取り、任意のクラウドサービスにデジタルデーターとして保存する仕組みだ。
 
 ノートの仕組みやクラウドサービスを活用して、アナログノートの筆記結果をデジタル化してクラウドサービスと連携する仕組みは、それほど目新しいモノではなく、国内でも多くの文具メーカーが数年前より開発し、販売している手書きノートデジタル化ビジネスとほぼ同様だ。
 
ノートに書いた内容を取り込んで管理できる
オリジナルアプリ
 筆記の対象となる紙媒体であるWAVEノートと専用アプリである「ROCKET BOOK」との関係性がそれほど明確ではないが、スマホに導入したROCKET BOOKアプリは筆記済みのWAVEノートの内容を、即座にエリア認識し、各ページにあるページ番号QRコードと、各ページの最下段にあるクラウドサービスのどこにデジタル化データを送るべきかを判断して処理してくれる。
 
 ROCKET BOOKアプリの設定では、スキャンデータをどのクラウドサービスに送るかの設定や、PDFで送るかJPEGで送るかなどの選択、スキャン後に指示待ちせずに、任意のクラウドサービスに送るなどの設定を、各クラウドサービスごとに設定できる。
 
 ROCKET BOOKアプリだけを見ている限り、WAVEノートを購入しなくても、設定の項目の中からでも一般的なパソコン、プリンターを使用して、同様のフレームとQRコード付き専用ページを印字して活用することもできそうだ。
 
 あくまでWAVEノートは電子レンジでチンすることで再利用可能なタフなノートと理解すべきだろう。
 
 WAVEノート各ページ最下段のアイコンごとに最終的なアップロード先クラウドサービスを決定したら、忘れないうちにWAVEノートの裏表紙裏にも記述しておこう。
 
 今回、筆者は実際にWAVEノートの最初から5ページの筆記を行なったが、フリクションボールのペン先とWAVEノートの表面仕様との相性の良さか、不思議と筆者が以前から思っていたフリクションボールのかすれる書き辛さを感じることがなかった。
 
 早速、筆記した最終ページをROCKET BOOKで読み込んで見た。筆者の個人的感覚で極めて恐縮だが、読み込み対象ページにスマホのレンズをかざしてから、極めて短い時間でページの取得対象エリアを認識した。
 
 そして、あっと言う間にスマホ内部に取り込み、同時にチェックマークを付けたドロップボックスに送信が自動的に終了してしまった。あまりにもあっけない感じだ。
 
 すぐに、同じスマホでドロップボックス内の指定した任意のホルダーを確認した所、間違いなく目的の筆記ページは、PDF変換され、指定したホルダーに何の問題もなく転送されていた。
 
500Wでだいたい3~4分で文字が消える
 続いて、このWAVEノートの最大の特徴であり、読者諸兄が最も興味を抱いているであろう“電子レンジでチン”で使用済みノートが再利用可のとなる実際のプロセスを、付属の日本語解説書を見ながら行ってみた。
 
 前段の話になってしまうが、結果から言えば、付属の日本語解説書よりも米国のオリジナルパッケージに記載の英語版解説を読んだほうがやるべきことを正しく理解できる。輸入商品の場合にはよくあることだが、平易な英語なのでほとんど問題ないと思われる。
 
 本来ならWAVEノート一冊を全部書き終えたタイミングでやるべきだが、WAVEノートの80ページ全部に記述してから電子レンジでチンの工程を行なうとすれば、いったいいつになるかわからないので、少しもったいないが、今回は5ページを書き込んだ段階で行なうこととした。
 
 WAVEノートの表紙と裏表紙にはいくつかの細い青線で書き込まれた丸が複数個重なっている箇所がある。また、そのすぐそばには「WAVE」と書かれた文字のすぐ側の小さな丸の中にROCKET BOOKのシンボルアイコンが印刷されたマークが付いている。
 
 マニュアルによれば、電子レンジでチンするときには、WAVEノートだけではなく、マグカップのようなモノに水を入れて、電子レンジ内部に置いたWAVEノートの中央にある複数の輪の中央にマグカップを置いてから、適度なワット数で、適度な時間、温めるという曖昧な指示になっている。
 
 そして時々は電子レンジのフタを開けて、先程のシンボルアイコンを見て、中央のロケットマークが消えていないかをチェックするらしい。ロケットマークは熱で一時的に消失するフリクションと類似した素材で描かれているらしく、その変化がWAVEノート内部の消去にある程度比例するようだ。
 
 まず筆者は自宅の電子レンジを“500Wで1分”という設定にして、チンを繰り返す。その都度、WAVEノートを取り出して、内部の筆記跡の消失具合をチェックしてみた。その変化を毎回5ページ全部撮影したので、変化がわかってなかなか面白い。
 
1回目の“チン”の結果
 
2回目の“チン”の結果
 
3回目の“チン”の結果
 
4回目の“チン”の結果
 
 最終的に500Wは変えず、合計4回のヒートアップを行なってみた。最初の3回は毎回ヒートアップ時間は1分、最後の4回目だけは2分のヒートアップを試みた。
 
 最終的に、あえて合計時間を出すなら、500Wで5分、ということになるが、今回は1分ごとに多少の冷却時間があったと思われるので、実際のところは500Wの熱量で3~4分で消去できたかも……という印象だ。
 
 結果的には、合計5分のヒートアップで、ハードカバーの表紙も内部の用紙も多少波打ってしまった。消去後、しばらくは重いものを上に載せて圧力をかけてみたが、それほどの改善は見られなかった。
 
 最終的には、完全に消去できなかった筆記後も数ヵ所は薄っすらと見える感じだ。個人的なクセである可能性も高いが、フリクションボールで描いたインク部分の筆跡には筆圧の凹みが多少残り、全般的にはフリクションボールのインクよりもマーカーの方が消えにくい印象となった。
 
約4000円で400ページ分が使えるが
コスパ的には微妙!?
 「全米の学生が愛用している」とのふれこみで日本でも積極販売されているが、国内では安くても4000円前後、海外でも27ドル(約3000円)で販売されているWAVEノートはそれ程安価なノートではないだろう。昨今の学生の大好きな“やっぱコスパ!”からはかなりかけ離れた存在ではないかと思う。
 
 しかし、ROCKET BOOKアプリの俊敏な動作は極めて快感であり、その体感をしてみたければ、アプリの設定アイコンから「PRINT ROCKET BOOK PAGES」を選択し、アプリに登録した自分のメールアドレス宛に送られてくるPDFファイルをプリントアウトすれば、汎用的に使用できるページ指定のないブランクフォームを試すことができる。
 
 今回、時間の関係で残念ながら筆者はたった一度だけチンをしただけだが、Amazonのユーザーコメントは別にして、ウェブでそこそこ公開されている先人の話を引用するなら、実際には数回はチンできたとのことなので、約3000円で、80ページを5回使えたとして、400ページ分の普通のノートに該当すると考えられる。
 
 クラウド連携の評価をどう感じるかは別にして、WAVEノートを安いと感じるか、高いと感じるかは人それぞれだろう。
 
 まあ、日本人以上にガメつい米国の学生がこのWAVEノートをそれほど率先して買っているとは思えないが……。
 
 確かに「全米の学生が愛用している」のであって「米国の全学生が愛用している」わけではなさそうだ。
 
 新しモノ大好きな筆者は、それなりに楽しめた楽しい商品だった。スマホ用のクラウドアップロードアプリであるROCKET BOOKは極めて優秀で、今後もお気に入りのアプリになりそうだ。
 
今回の衝動買い
 
アイテム:「ROCKET NOTE WAVE」
 
価格:アマゾンにて3980円で購入
 
T教授
 
 日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
 T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。
 
文● T教授、撮影● T教授

最終更新:4/12(水) 12:00

アスキー