ここから本文です

RAW現像もVRも! 広色域の15.6型液晶を搭載したクリエイター向けノートPC「DAIV-NG5720S1-SH2」徹底検証

4/12(水) 19:48配信

ITmedia PC USER

 今回紹介するマウスコンピューターの「DAIV-NG5720S1-SH2」は、15.6型ワイド液晶を採用したクリエイター向けノートPC。今年2月に発売された「DAIV-NG5720」シリーズに属する製品だ。

【ヘアラインの天板デザイン】

 シリーズとしての特徴は、sRGB比95%の「広色域」液晶パネルを搭載している点だろう。液晶パネルは一枚ごとに色域にある程度のばらつきが起きる。このため本製品では出荷製品の液晶パネルの色域を測定し、「色域出荷データシート」も同梱しているほどだ。

 広色域であるほど色の表示範囲が広がるため、デジカメで撮影した写真をディスプレイ上に表示したときに、色の見え方の差が少なくなるといった特徴がある。クリエイター用PCとしては重要な要素の1つだ。

 液晶ディスプレイはノングレアタイプで15.6型の1920×1080ピクセル表示のIPS液晶を採用しており、画面サイズが大きく作業を快適に行える。実際に液晶ディスプレイをほぼ真上から見てもコントラストや色が変化は最小限で視野角も広い。

 また、全モデルのGPUにデスクトップPC並みの3D描画性能を誇るGeForce GTX 1060を標準搭載している点も特徴。電力効率が大幅に改善された最新アーキテクチャ「Pascal」をベースとしたコアを採用し、デスクトップ版の同一名称のモデルとほぼ同等の描画性能を有している。

 CPUはCore i7-7700HQ(ベース2.8GHz/最大3.8GHz)がすべてのモデルに搭載されている。このCPUは4コアモデルでHyper-Threadingに対応、8スレッド同時処理が可能と、非常に高い処理性能を持つ。これにより画像編集やデジカメのRAW現像、動画編集といった負荷の高い処理もスムーズに行える。

 DAIV-NG5720シリーズ各製品の違いは、メモリ容量やストレージの種類と容量をはじめとする構成の差にある。ここで紹介する「DAIV-NG5720S1-SH2」は、M.2タイプの高速SSD(容量256GB)とデータ用のHDD(容量1TB)を搭載したデュアルストレージ構成がウリだ。

●重厚なボディーと高い拡張性

 ディスプレイが15.6型ということもあってボディーは大型だ。本体のサイズは385(幅)×271(奥行き)×25.4(高さ)mm、重量は約2.9kg。サイズからすると比較的軽い部類に入るが、ACアダプタのサイズが実測で168(幅)×84(奥行き)×38(高さ)mmと大きく、また重量もあるため持ち運びには厳しい。デスクトップPCの代替機としての運用を前提とした製品と言えるだろう。

 キーボードはLEDバックライトも搭載した107キータイプ。10キー付きだ。照明の暗い環境などでもキーボードの文字がしっかりと読み取れる。バックライトの明るさはソフトウェアコントロールにより、5段階の範囲で調整が可能。キーピッチは大型ノートであることから横が約19mmと十分に広い。また、キートップのサイズも主要キーが17(縦)×16(横)mmと大きい(変換キーやカタカナ・ひらがなキー、右ALTキーの横幅が13mmとやや小さめになっている)。

 打鍵感はメカニカルなクリック感こそないもののしっかりとしている。タッチパッドは108(横)×57(縦)mmの大型タイプ。ボタンは独立したタイプでクリックボタンは、キーボードの構造と同一の物を利用することで、ミスクリックを防止するという配慮がされている。また、左右ボタンの中央部には指紋認証機能が装着されている。

 インタフェース回りも充実している。本体左側面にはHDMI、そして常時給電対応のUSB 3.0、mini DisplayPort×2が搭載されている。右側面には、S/PDIF端子、マイクイン、マイクアウトといった音声端子。その横のコネクタはSIM用のダミーポートで本製品では利用できない。その横はマルチカードリーダーだ。続いてType-C形状のUSB 3.1ポート×2、USB 3.0×1、LAN端子となっている。背面側にもUSB 3.0×1が用意されている。周辺機器の活用に便利だ。必要な機能は十分異常に備わっていると言えるだろう。

●処理能力は高くゲーム用途にも使えるレベル

 ここからはベンチマークテストを使って性能を検証していく。本製品の仕様をまとめておくと、CPUはクアッドコアのCore i7-7700HQ、メモリはPC4-19200 DDR4 8GB、GPUはPascalアーキテクチャのGeForce GTX 1060。それに加えてCPU内蔵Intel HD Graphics 630のハイブリッド構成になっている。通常は自動選択となっており、3D性能などを必要としないアプリケーションの処理ではIntel HD Graphics 630を使用する構成になっている。

 タスクトレイに常駐しているCONTROL CENTERから設定することによりGPUをGeForce GTX 1060側に固定できるGPU Switch機能が用意されている。今回のテストでは、特に指定がない場合はGeForce GTX 1060の固定状態で計測している。システムストレージはSSDにはM.2 SSD(容量256GB)が使用されており、接続方式はSerialATA 3.0となっている。OSはWindows 10 Home(64bit版)となっている。

 最初はレンタリング処理でCPU性能を計測する「CINEBENCH R15」の結果から。CPUで736(cb)、シングルコア時で162(cb)となっている。先日紹介した同社のDAIV-NG4500E1-S2と同じCPUだけあり、数値はほぼ同じレベルになっている。

 次にシステムの総合性能を測るPC Mark 8の結果を見てみる。結果はHomeが4250、Creativeが6679、Workが4545となった。全体的にな性能はミドルレンジクラスのデスクトップに匹敵するものだ。参考用にGPUをGeForce GTX 1060とIntel HD Graphics 630を自動選択するハイブリッドグラフィックスモードで、Creativeを計測している。結果は4991と低い数字で、GPUを固定設定する効果がハッキリと出ている。

 続いて3DMarkの結果を見てみよう。Fire Strike系のテストは、高解像度のFire Strike Ultraが2761、Fire Strike Extremeが5352、Fire Strikeが10207という結果になった。DirectX 10相当のグラフィックス性能を計測するSky Diverでは25643、Cloud Gateが26375、Ice Stormが136247となっている。GeForce GTX 1060の動作クロックが高めに設定されていることもあり全体的な成績は良好だ。

 次にファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルドベンチマークを計測してみた。フルスクリーンのDirectX 11モード「最高品質(解像度1920×1080ピクセル)」という設定で、固定状態のスコアは11571で「非常に快適」という結果になった。

 同じくゲームベンチであるドラゴンクエストX ベンチマークソフトも計測している。こちらもファイナルファンタジーより負荷の軽いタイトルであることから最高画質の設定にしても「すごく快適」の結果が出ている。

 本製品は「VR Ready」に対応している。そこでVRシステム「SteamVR」向けのベンチマークテスト「SteamVR Performance Test」も計測した。詳細を見ると平均忠実度は6.9(高い)で、グラフを見ても高い以上の数値で安定していることが分かる。フレームレートの要求水準である90fpsを下回っていることもなく安定した成績になっている。

 最後にストレージ性能のテストを行うCrystalDiskMarkの数値だ。本製品はシステムストレージにSSD、データストレージにHDDを搭載したデュアルストレージ構成となっている。両方とも接続方式はSATA 3.0だ。テスト結果は、SSD側のシーケンシャルリードが558.3MB/秒、ライトは336.4MB/秒という結果になっている。SATA接続の中では平均的な性能だ。HDD側はシーケンシャルリードは118.5MB/秒、ライトは115.9MB/秒という結果だった。5400rpmのHDDとしては十分な性能と言える。

 今回試用して感じたのはやはり液晶品質の高さだ。クリエイターでなくても写真現像や加工などの過程で色味の正確性が気になることが多い。自分のイメージとズレが少ないのはありがたい。

 また、ここまでのベンチ結果からも分かるように、性能面でも十分以上の性能を持っている。本来の用途とは異なるが、ゲーミングPCとしても十分な実力だ。機能と性能を考えると、コストパフォーマンスは非常に高い。16万4800円(税別)という価格帯の中で考え抜かれた構成になっていることが分かる。

 なお、DAIV-NG5720シリーズのBTOメニューは、メモリ容量やストレージが中心で、CPUやGPUに違いはない。いずれもバランスの取れた構成なので、下手にカスタマイズをするよりはベースモデルの中から最適なものを選んだほうが手っ取り早いだろう。

最終更新:4/12(水) 19:48
ITmedia PC USER