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防護柵 地球1.5周分に 鳥獣対策支援が奏功 農水省

4/12(水) 7:00配信

日本農業新聞

 農水省は、農作物の鳥獣被害を減らすための防護柵について、2015年度の設置状況をまとめた。総設置距離は計5万9000キロで、地球1周半分(1周で約4万キロ)に相当する。農家の自力施工への手厚い支援が追い風となり、右肩上がりが続いている。

 防護柵は農地を囲ったり、山林と集落の境界に設置したりして、野生鳥獣の農地への侵入を防ぐ。同省は、鳥獣被害防止総合対策交付金などの補助事業で設置した防護柵について、08年度から長さを毎年集計している。

 15年度では、防護柵のうち、最も多いのがワイヤメッシュの2万6000キロで、全体の44%を占める。未経験者でも組み立てしやすいことが増設につながった。次いで電気柵の2万2000キロ(37%)、金網9000キロ(15%)となった。

 防護柵の設置が加速したのは、同交付金で11年度から自力施工への助成を始めたのがきっかけ。業者に委託する場合(補助率2分の1)に比べ、自力施工は材料費を全額助成するため、農家の意欲が高まった。自力施工した設置距離は5万キロに上り、全体の8割強を占めている。

 同省によると、15年度の全国の野生鳥獣による農作物被害額は176億円となり、1999年度に調査を始めて以来、最低となった。同省は「防護柵の設置を柱に、産地で被害防止対策が進んできた」(鳥獣対策室)とみる。ただ、防護柵に頼るだけでは効果が限られるとして、捕獲や緩衝帯の整備などにも同時に取り組むよう呼び掛ける。

日本農業新聞

最終更新:4/12(水) 7:00
日本農業新聞