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3月末のときわ会H形鋼流通在庫、1年ぶり20万トン台に増加

鉄鋼新聞 4/12(水) 6:01配信

 新日鉄住金の建材製品を扱う商社・特約店などで構成される「ときわ会」がまとめた3月末のH形鋼全国流通在庫は、前月末比1700トン、0・9%増の20万1400トンと1年ぶりに20万トンを上回った。期末に向けたメーカー各社の出荷促進に加え、契約残解消の動きも散見され入庫が高水準だった。ただ、在庫率は2・34カ月に低下。出庫量の増加も顕著で、H形鋼マーケットは「不需要期を脱し、回復途上にある」(新日鉄住金・建材営業部)としている。

 同月の入庫量は同3・4%減の8万7700トン、出庫量は同12%増の8万6千トンだった。主要3地区(東京・大阪・名古屋)の在庫量は大阪を除いて減少。特に大阪と名古屋で出庫量の伸びが目立った。3地区合計の在庫量は同600トン、0・5%減の12万7500トン。在庫率は2・29カ月。その他8地区(札幌、東北、新潟、富山、静岡、四国、中国、九州)は新潟のみ在庫が減少。8地区合計では同2300トン、3・2%増の7万3900トン。在庫率は2・44カ月。
 建築着工統計から推計する2月の換算鉄骨量は2010年以降で2番目に高い42万3千トンと高水準。中部地区の大型工場や首都圏の再開発ビルなどが寄与した。昨年4月から今年2月までの統計を基にした16年度の年率換算鉄骨量は519万トンとやはり高水準。2千平方メートル未満の小規模鉄骨造も8カ月連続で前年同月を上回るなど堅調で「夏場の需要期に向けた回復基調が発現している」(同)。
 こうした中、原料や副原料価格上昇などコストプッシュ要因は多く「これまで店売り向けに実施してきたトン2万1千円の販価是正では、マージンの確保は十分ではない」(同)。新日鉄住金では4月契約(5月ロール分)の販価は据え置き「マーケットへの浸透を徹底しすることで次月以降のさらなる値上げを目指す」方針。店売りに先立ち、プロジェクト向けH形鋼については「先納期物件の受注を手控え、早急に価格を引き上げていきたい」とする。
 なお、新日鉄住金グループでは4月に君津製鉄所と日鉄住金スチール和歌山、6月に和歌山製鉄所(堺地区)の大形ラインの定期修理を実施する予定で「出荷量の低下が見込まれる」。特に堺の工事は老朽化した設備の大掛かりな更新で「1カ月超の例年より長めの工事となりそう」との見通しを示した。

最終更新:4/12(水) 6:01

鉄鋼新聞