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内村光良「結婚して子供ができたからこそ書けた」残したかった『金メダル男』への思い

4/12(水) 6:30配信

クランクイン!

 内村光良が原作・監督・脚本・主演(知念侑李とのW主演)を務めた映画『金メダル男』。2011年に上演された内村の一人舞台「東京オリンピック生まれの男」を映画化した本作は、内村自身が「映画の笑いに挑戦したい」と意欲を見せた作品だ。映画公開から5ヵ月たった今、改めて本作への思いを語ってもらった。

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 これまで『ピーナッツ』(06年公開)、『ボクたちの交換日記』(13年公開)と2本の劇場公開映画のメガホンをとってきたが、『金メダル男』が「一番笑いに特化した作品。その意味では言い逃れができない」と公開前に語っていた内村。公開後は映画館で、客席の反応も確認したという。

 「一番多かった声は『もっとハチャメチャだと思っていたけれど、意外と後半はドラマだったよね』という意見でしたね」と笑顔を交えて内村は語る。さらに「笑いって千差万別なんだなって改めて感じました。人によってツボが全然違うんですよね。温水(洋一)さんで笑ったという人もいれば、ムロ(ツヨシ)くんで予想以上に笑ったとか、出川(哲朗)くんの字幕で笑ったとか……。笑いって泣きよりも種類が豊富で、好みが分かれるんだなって思いました」と笑いの奥深さを実感したという。

 とは言いつつも“千差万別”に応え得るだけの笑いがちりばめられているのが『金メダル男』の見どころだ。「我ながら限られた時間と予算で良く撮り切ったなと思いますよ。全部で146シーンありましたから。普通の映画の倍ですよね」と過酷な撮影を振り返る。シーン数の多さも圧倒的だが、メインを含めカメオ出演している俳優の豪華さも特筆できる。主演を務めた知念、内村演じる秋田泉一の妻役の木村多江をはじめ、前述したムロ、温水、そして土屋太鳳、平泉成、宮崎美子、笑福亭鶴瓶、大泉洋、上白石萌歌、清野菜名、音尾琢真、竹中直人、長澤まさみ、ユースケ・サンタマリア、森川葵、高嶋政宏……挙げればきりがないほどの出演陣だ。

 「プロデューサーと『理想はこの人だよね』って話しながらダメ元でオファーしたら、次々と快諾していただいて、こちらもびっくりでした。なかでも太鳳ちゃんは、ちょうど(土屋が演じることとなる)横井みどり役を探していたときに『LIFE!~人生に捧げるコント~』で共演して、すごく勘が良くて、アドリブにもついてこられるなと思ったので、すぐにオファーしたんです」。


 さらに内村の青年時代を演じた知念については「素晴らしかったですね。スケジュールが忙しいなか、リハーサルにしっかり来てくれて、真摯に向き合ってくれました。最初は俺の若いころを誰がやるんだろうって迷っていたのですが、まさかジャニーズのキャストを起用することになるとは思っていなかったんです。(バラエティ番組『スクール革命!』で長年共演している知念は)灯台下暗しでした」と絶妙なキャスティングになったことを振り返った。

 オファーから出演、そして撮影……。ブルーレイ&DVDの特典映像では、出演者一人一人に内村から感謝のメッセージが刻まれた「巨大金メダルせんべい」を渡すシーンが収録されているが、内村の人柄によって多くの人が撮影に参加したことがうかがえる。

 「この作品を残したかった」という内村の思いが、一人舞台から始まり、小説、映画と一大プロジェクトへと発展していった。そんな作品がパッケージとして残ることについて「僕はDVDって好きなんです。映画が公開されると、作品は観る人のものになる感覚なのですが、こうしてDVDになると、また自分の元に戻って来た気分になりますよね」と嬉しそうに語る。

 「結婚して子供ができたからこそ書けた作品」と『金メダル男』について語った内村。今後について「僕も52歳のおっさんなので、30代に書いていたものとは違うと思う。漠然とですが、今回は長い時間を描いたので、次は短いスパンで腰をどっしり据えたコメディをつくってみたいですね」と展望を明かしてくれた。(取材・文・写真:磯部正和)

 映画『金メダル男』ブルーレイ&DVDは、4月12日発売。

最終更新:4/12(水) 6:30
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