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“みそぎ”へ温度差 政活費不正で出直しの候補者たちは… 富山市議選

北日本新聞 4/12(水) 1:07配信

 政務活動費不正問題が富山市議会を揺るがした後、初めて全議員を選び直す選挙で、不正や不適切な請求があった候補者が謝罪や釈明を重ねている。11日は個人演説会で支援者に深々と頭を下げ、反省の態度を示す姿が見られた。一方、政活費問題にはほとんど触れずに“みそぎ”を済ませようとする候補者もおり、温度差が出ている。

 一連の政活費不正では自民の12人、民進系会派の2人が辞職した。両会派合わせて約4600万円(利子を含む)を返還した。

 不正や不適切使用を認め政活費を返した現職のうち、立候補したのは自民7人、民進系1人。このほか不正で辞職した元職1人が、無所属で出馬した。計9人の不正・不適切請求には、水増し請求と考えられる書類の改ざん、酒類への支出、懇親会用に使い回した茶菓子代の受給、認められていない名刺印刷代の計上などがあった。

 旧市内のベテラン現職は11日の個人演説会で、18分間のあいさつの3分の1を謝罪や釈明に充てた。時折涙を浮かべ「本当におわびを申し上げたい」と頭を下げた。「『いつまで議員やっとんがか』と厳しい声が毎日のように続いた」「選挙に出ていいのか、引き下がるべきではないのかと悩んだ」と胸の内も明かし、出馬した決意を説明した。

 「本当に恥ずかしく、申し訳ない。心よりおわびする」。旧市内の別の候補は個人演説会の冒頭、5秒ほど頭を下げ続けた。その後も終始神妙な表情で市政発展への思いを語った。

 話を聞いた70代男性は「真剣に反省している気持ちが伝わった。市議として活躍してほしい」と願った。

 旧町村部のベテラン現職は9日の出陣式では政活費不正に言及し「議員はみんな申し訳なく思っている」と謝った。その上で「もう前向きにならないと、政治がストップしてしまう」と強調する一幕もあった。

 11日の個人演説会では政活費不正に一切触れず、地域活性化への思いなどを語った。出席した自営業の60代男性も「政活費問題は一段落している。地域が衰退する中、今回の選挙は行政とのパイプ役となる議員を確保することが大切だ」と話した。

 旧市内の現職は出陣式の第一声で「襟を正さなくてはならないという思いでいる」と信頼回復への決意をにじませたが、政活費関連の話は冒頭のみ。重点を置いたのは地域振興や人口減対策、子育て支援や福祉の話だった。

北日本新聞社

最終更新:4/13(木) 22:23

北日本新聞