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地政学リスク警戒で円が上昇、対ドルで約5カ月ぶりの円高値更新

Bloomberg 4/12(水) 12:48配信

東京外国為替市場では円が堅調。シリアや北朝鮮をめぐる地政学リスクへの警戒感の強まりを背景に円買いが優勢となっている。対ドルでは昨年11月以来の高値を付けた。

12日午後4時32分現在のドル・円は前日比0.1%高の1ドル=109円73銭前後。地政学的リスクへの警戒度が高まって米金利低下と円買いが進んだ海外市場の流れを引き継ぎ、昨年11月17日以来となる109円35銭までドル安・円高が進んだ。下落が一巡すると新規材料に欠ける中、前日比横ばい付近まで戻している。

三菱東京UFJ銀行グローバルマーケットリサーチの内田稔チーフアナリストは円高となった理由について、「シカゴIMMの円ショート(売り持ち)を解消するための円の買い戻しと、相場が不安定化する状況下で円高になることが多く、リスクを取れるプレーヤーがお金儲けのために円を買う動きという要因がある」と指摘。一方、「実際にリスクを回避する人が為替リスクを取って円を買っているということではないと思う」と述べた。

先行きについて、内田氏は「現状くらいの緊張であれば、110円を割れてトランプ氏当選直後の安値から昨年12月高値までの上昇幅の半値押し109円93銭を達したこともあり、しばらく相場はこう着しそう」とみている。

ただ、北朝鮮情勢の緊迫化やシリアをめぐる米露の対立、不透明感が高まる仏大統領選といった要因が意識されやすい中、ドイツ証券外国為替営業部の小川和宏ディレクターは「これまで108円から110円の価格帯はドルの押し目買いゾーンと言われていたが、そういうわけにはいかなくなっている」と指摘。NBCフィナンシャルマーケッツアジアのデービッド・ルーディレクター(香港在勤)は、「北朝鮮情勢に絡んだリスクイベント次第では、107円50銭程度までなら、いつ下落してもおかしくない」と言う。

米政府が米中首脳会談を控えた4月上旬の日米高官協議で、中国の対応によっては北朝鮮への軍事攻撃に踏み切る可能性に言及していたことが11日分かったと共同通信が報じた。

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最終更新:4/12(水) 16:56

Bloomberg