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格安SIMを選ぶその前に……デメリットを知っておく!

アスキー 4/13(木) 12:00配信

格安SIMを選ぶ人が増えている今日この頃だが、今回はあえて格安SIMのデメリットを紹介していこう

 この春、新生活をはじめるにあたって格安SIMの契約を考えている人も多いかもしれない。また、2015年3月加入といった場合は4月が違約金なしで解約できる月のため、この機会に格安SIMに、という人も多いはずだ。
 
 純粋にインターネット接続という点だけなら、混雑時の速度以外はメリットしかないと言い切れる。しかし、付帯するサービスまで考えると、デメリットはあるし、格安SIMが合わない人もいる。
 
 格安SIMの連載ではあるが、格安SIMに移って「失敗した!」となる前に、事前にデメリットをよく確認しておいてもらいたい。これまでの経験から注意すべきデメリットの主なものを挙げる。
 
LINEの年齢認証ができるのは「LINEモバイル」だけ
 スマートフォンでよく使われるサービスのひとつが「LINE」。これが不可欠という人たちにとっては非常に重要なサービスだ。
 
 なかでも「友だち追加」の際のID検索が必要というのなら、格安SIMは「LINEモバイル」を申し込むしかない。
 
 ID検索は年齢制限がかかっており、大多数の格安SIMでは利用できない。ドコモ、au、ソフトバンクは年齢認証機能を持っており、その認証がされて利用者が18歳以上ということがわかればID検索が利用できる仕組みだ。
 
 そして、2016年に登場した「LINEモバイル」はLINEが運営するだけに、年齢認証が唯一利用できる格安SIMとなる。
 
 なお、LINEのID検索を利用しないというのであれば、どの格安SIMを使っても差はほとんどない
 
いわゆるキャリアメールは使えないと思ったほうがよい
 加入するとメールアドレスが付与される格安SIMは多いが、従来からの携帯電話で言うところのメールの区分はほぼ「パソコンなどのメール」になる。
 
 そのため、迷惑メール対策で「携帯・PHSのメールのみ受信」という設定をされると弾かれてしまい、そういった設定の人にはメールは届かない。
 
 さらに、一部のウェブサービスでは、登録に必要なメールアドレスのドメインが限定されており、そのドメインが3大キャリアと一部PHSに限定されているものがある。
 
 なかにはキャリアメールの設定の「携帯・PHSのメールのみ受信」でも認定されるはずの携帯・PHSのメールのドメイン、たとえば「UQ mobile」のアドレスなどでも登録できないサービスもある。
 
 こればかりは相手を説得したり、地道に要望を出して標準的なものにしてもらうしかないのだが、それができないなら、残念ながらキャリアメール用に契約を残すしかない。
 
 最低額の契約でキャリアメールを使う方法や、ほかの契約のキャリアメールをウェブメールとして格安SIMを挿入したスマートフォンや、PC、タブレットなどで扱う方法もあるので、どうしてもという人は検討してほしい。
 
 いずれにしても月額費用がかかることなので、格安SIM利用の費用メリットがある範囲でということになる。
 
付帯サービスが高くなるかも?
 キャリアメールのほか、携帯電話事業者のコンテンツサービスを利用している場合なども問題がある。
 
 たとえばドコモは「dアカウント」として、ドコモの契約者でなくてもアカウントを保有でき、コンテンツ・サービスなどで利用できる。たとえば動画配信の「dTV」はドコモの契約の有無に関わらず月額500円から利用できる。
 
 ただし、問題はドコモの回線契約がないと、料金が変わってしまうサービスもあること。現在、CMなどで盛んに宣伝されているスポーツ映像配信サービス「DAZN」の場合、ドコモの契約のある人は月額980円だが、ドコモの契約がないと月額1750円と跳ね上がってしまう。
 
 また、無線LANサービスである「docomo Wi-Fi」はドコモのスマートフォンなどの契約があれば無料で利用できるが、契約内容によって月額300円かかるか、ドコモの回線契約がない場合は利用できない。
 
まとめて面倒を見てくれるサポート窓口は少ない
 トラブルはある日突然やってくるもので、何もないと思っていても、実際に起こってしまうと非常にやっかいだ。たとえば、スマートフォンの調子が悪い場合に、問題は回線なのか端末側なのか、といった場合。格安SIMの最大の問題はこれかもしれない。
 
 格安SIMから提供されるものは、一般的にSIMだけなので、自分で切り分けて対処する必要がある。
 
 スマートフォンはドコモ印の付いたものを継続利用するならば、ドコモのお店でハードだけは面倒を見てくれるが、回線が絡むとそうはいかない。
 
 格安SIMでこの問題に対応するならば、格安SIMで提供している端末と同時購入することだろう。そうすれば、対応窓口が1つになる。
 
 さらに、実際の店舗がある格安SIMならば、出向いて相談できる。トラブル時対応もきちんとしておきたいという場合には、ネット申し込みだけの格安SIMよりも、家電量販店でも窓口対応してくれる格安SIMや、実際に専売店舗がたくさんある格安SIM、たとえば「楽天モバイル」や「イオンモバイル」などを選んでおくと安心だ。
 
 また、端末の補償についても手厚いオプションを用意する格安SIMもある。条件などもよく検討して選んでほしい。
 
メールや電話帳も確認を
 筆者が格安SIMの相談を受けるなかで、主なものはこのくらいだ。あとは、実際に相談を受けたことはないが、携帯電話事業者が提供している電話帳保存サービスなどにも注意してほしい。
 
 今まで、特にAndroidスマートフォンを活用している人は、Googleに保存しているならば、Googleアカウントの設定だけでほとんどの内容は引き継げるが、そうしてない人は事前に情報の保存状況を確認しておいたほうがよいだろう。
 
 SIMだけ変更という人であれば、キャリアメールの問題くらいだろうか。キャリアメールをGmailに乗り換える際、Gmailの独特のインターフェースに戸惑うという人もいるかもしれない。
 
 Gmailアプリを使わず、スマートフォンの純正メールアプリやそのほかのメールアプリで操作性を自分に合ったものにすることもできるだろう。格安SIM乗り換えが決まったら、先にGmailとGmailアプリの利用に慣れておくなど、事前の準備をしておいたほうがいい。
 
 格安SIMにすることで、いくつか不便があるかもしれないが、圧倒的な安さと、契約の自由さは一度慣れてしまえばやめられない。不便を理解し、うまく解決して、格安SIMと付き合ってほしい。
 
文● 正田拓也

最終更新:4/13(木) 12:43

アスキー