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シリア「新たな局面」ってどんな局面? 最悪、アメリカとロシアが…「1人の青年」から始まったアラブの春

withnews 4/15(土) 7:00配信

 中東のシリアで起きている内戦は、アメリカがミサイル攻撃をしたことで「新たな局面に入った」と報じられています。いや、そう言われても、そもそもがどんな局面だったのか知らないんですけど……という人のために。1人の青年の行動がきっかけとなった「アラブの春」。最悪の場合、シリアを舞台にアメリカとロシアが戦争に? シリア内戦をおさらいします。(朝日新聞国際報道部・神田大介)

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きっかけは「アラブの春」

 2010年12月、北アフリカの地中海岸にある、チュニジアという人口1000万人の国で大きなデモが起きました。

 失業中だった26歳の青年が、野菜を道ばたで売ろうとしたところ、警察に商品を没収されたうえに殴られました。青年は抗議のため、焼身自殺。これに同情の声が広がったことがきっかけです。

 チュニジアでは20年以上にわたり、ベンアリ大統領が独裁を続けていました。社会は腐敗が進み、経済はうまく回らず、若者には仕事がない。もともと不満がたまっていたところに、1人の青年の行動が火を付けたのです。

 デモ隊に押されてベンアリ大統領は退陣。さらに、同じように独裁者が治め、同じようなひずみを持つ中東の国々に広がっていきました。

 これが「アラブの春」。シリアも、影響が及んだ国の一つです。

シリアで反体制デモ

 現在のシリア大統領、バッシャール・アサド氏は「2代目」です。1971年から30年にわたって独裁を続けたハーフェズ・アサド前大統領の次男で、2000年に父が亡くなると大統領になりました。

 この人はもともと眼科医でしたが、後継者とみられていた兄が交通事故で死亡し、国のトップになりました。

 政治経験がほとんどなかったこともあり、主な政策は父親からそのまま受け継いでいます。中でも大きな特徴が、秘密警察に市民をきびしく監視させていることです。

 自由にものが言えない生活に耐えていたシリアの人びとは、アラブの春で他の独裁者が次々と倒れていくのを見て勇気づけられました。

 そして、シリアでも反体制デモが起こります。2011年3月のことでした。

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最終更新:4/15(土) 7:00

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