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[特集]「宅内IoTプラットフォーム」でインテルの狙いとは

BCN 4/13(木) 15:31配信

[特集]「宅内IoTプラットフォーム」でインテルの狙いとは

インテルのスマートホームの事業戦略について語る江田麻季子社長

 インテルが4月12日に発表した家庭向け宅内IoTプラットフォームの実証実験の記者会見で、江田麻季子社長はスマートホームに重要な要件として、「知覚力」「俊敏性」「自律性」の3つを掲げた。

 知覚力とは、家族をそれぞれ個別に理解して、行動と意図を認識する力のこと。俊敏性とは、ユーザーが必要に感じていることを最適なタイミングで提供すること。最後の自律性は、ユーザーの要求をシームレスに理解して、事前に予測しながら体験を提供することだという。

 実証実験では、これらスマートホームの要件を実現するために、セキュリティを担保した「宅内インフラの確立」と、収益性と事業継続を可能にするエコシステムを実現する「ビジネスモデルの策定」の2つを軸に据える。

 実験は2017年4月から18年3月にかけて実施。関西電力の家庭向けサービス「はぴeみる電」に加入する関西地区のファミリー世帯100戸に、ぷらっとホーム社製のIoTホームゲートウェイと環境センサを設置する。IoTホームゲートウェイにはインテルAtomプロセッサが、環境センサにはインテルQuarkプロセッサが搭載されている。

 環境センサには人感、温度、湿度、CO2、照度、震度の各種センサが備わっており、宅内のこれらのデータがIoTホームゲートウェイに集約されて、「はぴeみる電」サービスやIoTクラウド環境を提供するKii(キー)のIoTクラウドプラットフォームの外部サービス事業者とつながる。

●「IoTivity」の仕様に準拠

 ここで二つのポイントがある。一つは、プラットフォームの仕様が、IoT標準化団体であるOpen Connectivity Foundation(OCF)が推進するIoTivityに準拠していることだ。IoTivity対応の宅内プラットフォームは国内で初となる。

 なお、一般的にIoTネットワークというと、宅内のデジタル家電や白物家電と相互連携するイメージがあるが、今回の実証実験では環境センサと宅内の家電製品が連携するわけではない。IoTivityに準拠した家電がまだ登場していないからだ。

 今後は、他のIoT規格との互換や変換などの課題が出てくるだろうが、今回の実証実験では、環境センサやIoTホームゲートウェイなどのデバイス間の相互運用性の検証にとどまる。

 もう一つのポイントは、個人情報の保護と秘匿性によるセキュリティの確保だ。サービス事業者に個人データを提供する際の接続では、ユーザー自らが主体的に申し込んだ関西電力の「はぴeみる電」経由と、KiiのIoTクラウドプラットフォーム経由では仕組みが異なる。より信頼されたサービス事業者のみに有益なデータを提供できる仕組みを実証していく。

●関西電力のメリットは?

 さて、関西電力にとって今回の実証実験に参加するメリットはどこにあるのだろうか。「はぴeみる電」はすでに203万人の会員がおり、会員向けにスマートメーターを通じた電力の消費量や料金の見える化、節電量に応じたクーポンやポイントの発行、家電サポート情報などのサービスを提供している。

 関西電力の理事で、お客さま本部の有吉猛副本部長は、「宅内の温度センサなどを通じて、例えば気象データとの組み合わせによる新しいサービスの開発などが考えられる」と期待を寄せる。

 実証実験に参加する100世帯にサービスを提供する際の課金方法や、パートナーへの利益配分などの具体的なスキームは決まっておらず、まずは家庭に導入した際の技術的なさまざまな課題の洗い出しが狙いとなりそうだ。(BCN・細田 立圭志)

最終更新:4/13(木) 15:31

BCN