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ネパール大地震2年 焼津のナレスさん、防災力を静岡から祖国に

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 4/13(木) 17:10配信

 8700人以上の死者を出したネパール大地震から25日で2年。静岡県内在住ネパール人の交流団体「ナマステ・ネパールしずおか」の会長マハラジャン・ナレスさん(44)=焼津市=は母国に何度も足を運び、国民に欠けている防災意識の醸成に努めている。ただ、2年の歳月が「国民の危機感を低下させている」との思いも抱く。6回目となる18日からの訪問では避難訓練や防災講座を通じて、改めて防災意識の必要性を訴える。

 ナレスさんは地震直後から母国の支援に奔走してきた。県ボランティア協会の協力を受け、防災教育に活用できる同国初の避難所兼防災コミュニティセンターを建設した。地震の知識が乏しく、パニックになった大勢の子供が死亡したため、本県の「ふじのくに防災士」の資格を取得し、帰国のたびに防災講座を開催している。

 また、地震を機に自然エネルギーの重要性が再認識される同国で風力発電を普及させようと、私立大への技術支援を橋渡しするほか、国立大大学院にエネルギーの研究科を新設する計画を進めるなど、同国の防災意識の底上げを図っている。

 ナレスさんによると、現在も地方では避難生活を送る被災者がいる一方、都市部では危機感が薄れ、倒壊しやすいため敬遠されていた高層住宅の建設も再開されつつある。「地震直後は多くの人が『また地震が来るかもしれない』と恐怖心を抱き、備えていたが、日を追うごとに、確実に風化している」。ナレスさんは母国の雰囲気を肌で感じ、危機感を募らせる。

 今回の訪問は5月3日まで。4月25日は大規模な避難訓練や非常食づくり、防災教育などを行う。同協会担当者や静岡大防災総合センターの岩田孝仁センター長も現地を訪れ、大学などで防災講話を実施する予定だ。ナレスさんは「県民をはじめ、日本からの2年間の支援に感謝したい。最先端の静岡の防災教育をネパールに浸透させたい」と語る。

静岡新聞社

最終更新:4/13(木) 17:10

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS