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超小型豚の医療用研究に着手 静岡県中小家畜センター

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 4/13(木) 17:20配信

 静岡県畜産技術研究所中小家畜研究センター(菊川市)が2017年度、超小型の豚「マイクロミニピッグ(MMP)」の医療分野での使用を目指し、産学官連携による本格的な研究に着手する。先進医療分野でのブタの利用を視野に医療用途に特化したブタをつくり出すことで、最新の創薬研究や再生医療研究につなげたい考えだ。

 研究は県の新成長戦略研究事業の一環で、実験用ミニブタを生産販売する富士マイクラ(富士宮市)のMMPや畜産用子豚を素材に、5カ年計画で実施する。

 同センターではMMPを常時50~100頭飼育する。人に移植できる水準にMMPの衛生レベルを向上させるため、「アイソレータ」と呼ばれる飼育室で無菌的管理を研究する。(1)体細胞クローン技術や育種技術を使って遺伝的情報の近いMMPを作出(2)人の疾患モデルとして治療方法を検討(3)畜産子豚の医学用途への応用を検討-し、医療用途への展開を目指す。

 ブタ用のアイソレータは開発段階で、研究には医療健康産業の集積を図るファルマバレーセンター(長泉町)も加わった。MMP育成に必要な設備開発の支援を通じて地元企業による製品化も検討していく予定という。

 日本実験動物協会によると、13年の実験用ブタの販売数は11年から74%増の2806頭。ブタは多産・早熟で臓器の大きさや代謝系の特徴などが人に近いとされ、再生医療や医薬品の有効性、農薬などの毒性試験に必要な情報収集できると期待されている。

 同センター養豚・養鶏科の大竹正剛上席研究員は、県内は企業や事業所などが多く研究の素地があるとした上で「研究で得られたブタの最新技術が医療技術の進歩や創薬開発につながっていけば」と話す。



 <メモ>マイクロミニピッグ(MMP) 富士マイクラ(富士宮市)が生産する実験用ミニブタで、生後6カ月で体重が10キロ程度と通常のミニブタよりも格段に小さい。サイズが小さく取り扱いやすいなどの理由から、近年、実験動物として高い需要が見込まれている。

静岡新聞社

最終更新:4/13(木) 17:20

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS