ここから本文です

セウォル号沈没事故の関連費用 総額527億円=一部を保険で補填

4/13(木) 14:46配信

聯合ニュース

【木浦聯合ニュース】2014年4月に韓国南西部の珍島沖で沈没し、このほど引き揚げられ埠頭(ふとう)に移された旅客船セウォル号に関し、韓国政府が支出した5500億ウォン(約527億円)の費用のうち1000億ウォンを回収するための交渉が進んでいる。

 政府はセウォル号に関する費用を事故の責任者に請求する方策と保険金で補填(ほてん)する方策を並行して推進してきたが、保険金で一部を回収する方策が有力とみられる。

 韓国海洋水産部は昨年3月に韓国海運組合を相手に旅客保険金の支給を求め訴訟を起こす一方、これとは別に海運組合と円満な妥結のための交渉を行ってきた。昨年末には、保険金支給と関連して両当事者間の交渉進行のための覚書(MOU)を締結した。

 海洋水産部の関係者は「旅客共済金の支給についてこれまで海運組合などの保険会社と議論を続けており、今年上半期中に共済金の支給に関する協議書が締結されるように交渉を進めている」と説明した。

 セウォル号の運航会社、清海鎮海運は人命被害について乗客1人当たり最大3億5000万ウォン、計約1100億ウォンが支給される海運組合の保険に加入している。このうち1038億ウォンをコリアンリ再保険と、コリアンリ再保険はこのうち1005億ウォンについて海外の再保険会社と再保険契約を結んでいる。

 最高裁は旅客船が08年に仁川近海で海軍の軍艦と衝突し、船舶会社が海運組合に保険金約9000億ウォンを請求した際、「旅客船のレーダー性能が悪く、乗務員の定員が5名なのに4名しか乗船しないなど安全に航海する能力を備えていなかった」として船舶会社の重過失を認め、海運組合は保険金を支給しなくてもよいとの判決を下した。

 セウォル号の事故も「不法な増築と過積載、平衡錘の不足に加え、貨物を固定せずに運航し、急激な針路変更で沈没した」と捜査当局が結論付けたことで、海外の再保険会社が免責を試みる可能性が提起されている。

 しかし、海洋水産部と海運組合の交渉が友好的に進んでいることで、保険金を受け取れる可能性が高くなった。

 海運組合から1000億ウォンを受け取れば、政府が支出した人的補償金の一部を補填することになる。

 海洋水産部に設けられたセウォル号の賠償・補償審議委員会は被害者に計1167億ウォンを支給することを決定し、このうち申請者が同意書を提出して実際に受け取った金額は計1104億ウォンだ。

 支給決定額のうち貨物・油類・漁業従事者への補償金を除くと、人的補償金は921億ウォン、国費慰労支援金が114億ウォンだ。

 セウォル号の死亡者・生存者計461人のうち、348人のみが賠償金・慰労支援金を申請した。このうち人的補償金865億ウォン、慰労支援金108億ウォンが実際に支給された。

 海運組合の旅客保険金限度額である1000億ウォンを回収しても、セウォル号に関する費用全体に比べると少ない金額だ。

 先立って韓国政府はセウォル号に関する費用を5500億ウォンと推計した。

 14年4月のセウォル号事故発生以降、同年12月末までに国費1728億ウォンと地方費126億ウォンの計1854億ウォンが投入された。

 潜水士の人件費、照明弾の費用などその他の項目が488億ウォン、油類費416億ウォン、捜索に参加した漁船への支援金212億ウォンなど、14年のセウォル号捜索・救助費用だけで1116億ウォンが使われた。

 海洋水産部は15年4月にセウォル号関連の費用の試算を発表し、賠償・補償費用として1731億ウォン、船体引き揚げに1205億ウォン、被害者支援に356億ウォンなど、事故発生から計5500億ウォンが支出されると見通した。

 実際に賠償・補償費用に約1100億ウォン、セウォル号の船体引き揚げに1200億ウォン以上が支出された。

 引き揚げを担った中国の上海サルベージと韓国政府が締結したセウォル号の引き揚げ契約額は916億ウォンだったが、船尾側にリフティングビームを設置するための作業が予想より長引いたため、実費として300億~400億ウォンを追加支給する交渉が進んでいる。

 上海サルベージの潜水士が2か月の間、セウォル号が沈没した海底を捜索するのに別途60億~70億ウォンを支給する計画で、船体の保管場所を確保するのに10億ウォン、引き揚げた船体を管理するのに40億ウォンなどの予算が投入される。

 残りの費用を回収するには、事故責任者の財産を当てなければならない。

 韓国政府は15年11月に最高裁で殺人罪や業務上過失致死罪などでセウォル号の船長をはじめ、船員と清海鎮海運の関係者の有罪判決が確定すると、1878億ウォンの賠償金請求訴訟を起こした。

 国庫から支出した捜索・救助費用などを事故責任者が返済せよとの趣旨だ。

 清海鎮海運の役員だけでなく、船長と船員、同社の実質的なオーナーの故兪炳彦(ユ・ビョンオン)氏の相続人4人も訴訟の被告だ。請求額は裁判を進める過程で増やす計画だった。

 しかし、裁判所は「セウォル号の事故と関連した訴訟が複数件進んでいるが、賠償金事件は事実上最後に判断すべき事件だ」とし、被害者や遺族が政府を相手に起こした損害賠償訴訟の一審判決の結果を受けて審理を進めることにした。政府はこれ以外に数件の訴訟を起こしたが、実際に判決が出るまでには多くの時間が必要だ。

最終更新:4/13(木) 15:09
聯合ニュース

Yahoo!ニュースからのお知らせ