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障害者雇用へ民間と連携 富岡市、6月から養蚕業展開

産経新聞 4/13(木) 7:55配信

 障害者の雇用促進が叫ばれる中、富岡市内の公共施設をベースに、民間企業が地域の障害者を雇用する養蚕業を開始する。先月31日には施設利用に伴う賃貸借契約が同市と結ばれた。岩井賢太郎市長は「障害者雇用で生産された繭が、富岡シルクとして出ていくことにストーリー性がある」と歓迎している。 

 今回の事業に手を挙げたのは、障害者雇用支援事業を行うサンクステンプ(本社・東京都中野区、中村淳社長)。同社は横浜市の浦舟複合福祉施設に障害者がクッキーの製造販売を行う「よこはま夢工房」を立ち上げるなどの実績もある。

 首都圏に続き、地方での障害者就労事業の展開を検討していたところ、新聞記事で富岡市の養蚕を知り、それを生かした事業としてターゲットを絞ったという。

 事業所名は「とみおか繭夢工房」で、平成28年度で閉園した市立妙義幼稚園(同市妙義町中里)の跡地約3千平方メートルを利用し、6月から事業を開始する予定だ。雇用する障害者はハローワークなどを通じて採用する計画で本年度は5人程度、32年3月までに30人の雇用を目指す。

 養蚕技術責任者には富岡製糸場で蚕の生体展示を行った元地域おこし協力隊の佐藤祐一さん(34)が着任した。中村社長は「地域で養蚕をしてこられた人たちにも教えていただきながら取り組んでいきたい」と話した。

 同工房での繭の生産量は本年度が300キロ、30年度が1トン、31年度が3トンと順次増産する予定。冬季には桑の枝を活用した和紙作りにも挑戦する。

 富岡市の養蚕農家と繭生産量は昭和43年がピークで、3010戸と1441トンだった。それが現在では12戸と5トンにまで激減している。

 市では「施設だけでなく市民桑園の利用など基本的なことからお手伝いしたい。ぜひ繭の増産に貢献してほしい」と期待を寄せている。

最終更新:4/13(木) 7:55

産経新聞