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<地方選>九州・山口4月に39件集中 平成の大合併の影響

毎日新聞 4/13(木) 13:50配信

 九州・山口は4月に20市町長選と19市町村議選(補欠選挙を含む)が集中し「ミニ統一地方選」の様相となっている。うち19市町が「平成の大合併」で2005年に新しくなった自治体だ。合併市町村への地方交付税の優遇措置が切れる10年が経過し財政事情が厳しさを増す中、いかに財源を確保するか。共通の課題を抱えている。

 「訴えたいのは市政の刷新と改革。現状を何とかしないといけない」。16日投開票の大分県豊後大野市長選の出陣式で新人候補の川野文敏氏(58)が訴えた。一方、現職候補の橋本祐輔氏(63)は「行財政改革をきっちりやり、厳しい財政から持ち直した」と実績を強調する。

 同市は05年3月に5町2村が合併して誕生。10年間で約4割職員を減らし、人件費を約14億円削減するなど行財政改革に取り組んできた。だが、15年度の普通交付税は14年度比で約8億円減少。このうち財政優遇措置が切れたことによる影響額が2億6000万円に上った。さらに優遇措置終了後の5年間で段階的に減額されることから20年度には14年度比で約20億円減るとみられる。

 市は今後、公共施設の大規模改修や公民館の建設を予定しているが、国が返済額の7割を負担する合併特例債の発行期限も2年後に迫る。市財政課は「合併特例債の活用に加え、基金の取り崩しで対応せざるを得ない」と話す。

 05年4月に5町が合併し、市長選と市議選を控える長崎県西海市も事情は同じだ。ごみ処理施設の統合や職員の削減など歳出抑制に力を入れてきたが、21年度の交付金の減少は約7億円とみられ「ダメージは大きい」(市幹部)。基金の切り崩しやふるさと納税による歳入増をもくろむが厳しい財政運営が続く。【西嶋正法、池内敬芳】

 ◇ことば「合併の財政優遇措置」

 合併後10年間は「合併算定替」として、地方交付税が合併前の自治体が存在するとみなして旧市町村の合計額が支給され、その後5年かけて段階的に減額される。その後、合併後の市町村に一本化する仕組みだ。1999年の旧合併特例法改正で、財政優遇措置が盛り込まれたことで合併が加速。総務省によると、99年4月~2010年3月の11年間で市町村数は3232から1727と半分近くに減少した。

最終更新:4/13(木) 16:50

毎日新聞