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米ロ関係「史上最低」に悪化=シリア化学兵器問題で対立―ミサイル攻撃から1週間

時事通信 4/13(木) 14:39配信

 【ワシントン時事】米軍がシリア空軍基地に巡航ミサイルを撃ち込んでから、米東部時間13日夜(日本時間14日朝)で1週間になる。

 攻撃の理由とされた「化学兵器使用」をめぐり、アサド政権を糾弾する米国と、同政権の後ろ盾であるロシアは真っ向から対立。トランプ米大統領が改善を模索していた対ロシア関係は逆に「史上最低かもしれない」(トランプ氏)水準にまで悪化している。

 シリア北西部イドリブ県で毒ガスを使用したとみられる攻撃で多数の死傷者が出たことについて、米政府はシリア軍機の飛行記録などを根拠に「(アサド)政権に責任があるのは疑いない」(マティス国防長官)と主張。トランプ氏も12日の記者会見で、「正しい行動を取ったと確信している」とミサイル攻撃を正当化した。

 オバマ前米政権は2013年、化学兵器使用の責任を取らせるとして、シリアへの軍事攻撃を検討。その時は、シリア化学兵器廃棄の枠組みでロシアと合意したことから、攻撃を見送った。そうした経緯もあり、米側には「ロシアはシリアの化学兵器廃棄の保証人となることを求められたのに、その責任を果たさなかった」(ティラーソン国務長官)という思いが強い。

 これに対し、アサド政権は「たとえ相手がテロリストであっても、シリア軍は(化学兵器を)使わない」(ムアレム外相)と関与を全面否定。ロシアも、シリア軍が空爆を行った「テロリストの倉庫」に化学物質が保管されていたという立場だ。プーチン大統領は11日の記者会見で、米軍のミサイル攻撃を「(大量破壊兵器疑惑を理由とした)03年のイラク攻撃を想起させる」と非難した。

 国連安全保障理事会は12日、イドリブ県での攻撃を非難し、シリア政府に調査への全面協力を求める米英仏主導の決議案を採決したが、ロシアの拒否権行使で否決された。ロシアのサフロンコフ次席大使は「決議案は客観的な調査を行う前から犯人を決め付けている」と批判した。 

最終更新:4/13(木) 17:22

時事通信