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米空母派遣 中国、攻撃阻止へ外交攻勢 トランプ氏と電話会談、自重促す

産経新聞 4/13(木) 7:55配信

 米トランプ政権が朝鮮半島近海に原子力空母カール・ビンソンを派遣し、単独での対北朝鮮軍事行動も辞さない構えを見せることに対し、北の金正恩(キム・ジョンウン)政権は一歩も引かず、米国と全面対決する姿勢を示している。一方、中国は米国の先制攻撃阻止へ外交攻勢に乗り出した。

 【北京=藤本欣也】中国の習近平国家主席は12日、トランプ大統領と電話会談し、改めて自重を促したほか、韓国に高官を派遣し対話による問題解決の重要性を強調、米韓の足並みの乱れを誘っている。シリア攻撃で米国と対立するロシアとも連携を強める意向だ。

 中国外務省によると、習氏はトランプ氏との電話会談で、朝鮮半島の安定維持に向けて「平和的な(北朝鮮)問題の解決」を主張した。両者は6、7の両日に米国で首脳会談を行ったばかりで、電話会談は米側の要請で実現したという。

 中国における北朝鮮政策の基本原則は「朝鮮半島の安定」を維持することだ。中国が最も恐れているのは、北朝鮮国内が大混乱に陥り、(1)朝鮮半島の安全保障のバランスが崩れる(2)国境付近の北朝鮮の核施設が危険にさらされる(3)大量の北朝鮮難民が押し寄せる-事態を招くことである。

 この観点からみれば、中国は米国の武力行使を到底容認できない。自国の“裏庭”に米国がミサイルを撃ち込むのを許せば軍事大国のメンツも丸つぶれだ。

 先の米中首脳会談で北への単独攻撃も辞さないトランプ政権の強硬姿勢を知った習政権は、武大偉朝鮮半島問題特別代表を10日から韓国に派遣している。

 異例ともいえる4日間の滞在日程で、武氏は尹炳世(ユン・ビョンセ)外相と会談したほか、5月の大統領選の各陣営とも接触、「対話による問題解決を堅持する中国の立場」(中国外務省報道官)などを説明している。

 米国が北朝鮮への限定攻撃に傾いたのは初めてではない。クリントン大統領時代の1994年にも本格的に検討されたことが明らかになっている。その際、北朝鮮の報復攻撃を恐れて強硬に反対したのが、当時の韓国の金泳三(キム・ヨンサム)政権だった。

 米国と対立を深めるロシアのプーチン大統領も来月、北京で開かれる現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の国際フォーラムに出席予定で、習氏はシリアや北朝鮮問題で連携を図るとみられる。

最終更新:4/13(木) 7:55

産経新聞