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米露対立、IS掃討協力に影落とす

産経新聞 4/13(木) 7:55配信

 【ワシントン=加納宏幸】トランプ米政権は当初、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)掃討のためロシアとの関係改善を模索してきたが、12日の米露外相会談でのシリア問題をめぐる応酬で対立は決定的になった。米国によるシリアのアサド政権軍への攻撃はIS掃討、北朝鮮の核・ミサイル問題での協力にも影を落とすことになりそうだ。

 トランプ大統領は12日放映された米経済専門局FOXビジネスのインタビューでシリア情勢に触れ、「ロシアへの圧力は強まるだろう。ロシアが『けだもの』(アサド大統領)を支援しなければ今起きているような問題はなかった」と述べた。スパイサー米大統領報道官も、「ロシアは北朝鮮、シリア、イランと手を組んでいる。ロシアを除けば失敗国家だ」と述べた。

 米石油大手前会長のティラーソン氏は石油事業でロシアとの人脈を築き、プーチン大統領から勲章も授けられた。トランプ氏は当初、ロシアとの関係改善の役目を期待したが、政権を取り巻く環境は激変した。2月には、フリン前大統領補佐官が駐米露大使との接触問題の渦中で辞任に追い込まれた。今は、後任のマクマスター氏ら対露強硬路線が政権内で影響力を持つ。

 米国は米中首脳夕食会の最中のアサド政権軍攻撃で中国の習近平国家主席から理解を引き出し、ロシアを孤立させた。

 IS掃討ではロシアとの協力を模索し、衝突回避のための連絡は維持しつつも、北朝鮮やシリアへの軍事行動をためらわない姿勢を見せて米国への協力を強く迫った。

最終更新:4/13(木) 7:55

産経新聞