ここから本文です

「米露関係の劣化、食い止めなければ」米露外相会談、シリアめぐり対立も関係改善に意欲

産経新聞 4/13(木) 9:10配信

 【モスクワ=黒川信雄】米国のティラーソン国務長官とロシアのラブロフ外相は12日、モスクワでの会談後に共同記者会見を行った。アサド政権軍による化学兵器攻撃が疑われるシリア情勢をめぐって両者は対立する一方、米露の2国間関係改善に向け、専門の作業グループを設置することで合意したと発表した。

 ティラーソン氏は会見で、「アサド政権は終焉(しゅうえん)に近づきつつあり、その原因は自身の行動にある」と強調し、アサド氏の「秩序だった退陣」が必要だと述べた。化学兵器使用疑惑についても「50は事例がある」と発言した。

 これに対し、ラブロフ氏は疑惑をめぐり、「あくまでも客観的調査を要求する」と述べ、化学兵器による空爆拠点とされる空軍基地などへの国際調査団の派遣を求めた。アサド氏の処遇についても「独裁者の交代」がよい結果をもたらした事例はないと強調し、米側を牽制(けんせい)した。

 一方でティラーソン氏は「米露関係の劣化を食い止めなくてはならない」とも述べ、早急な対応が必要な2国間の問題解決に向け、専門の作業グループの設置で合意したと明らかにした。ラブロフ氏によると、ティラーソン氏と会談したプーチン露大統領も、ロシアが履行停止を表明したシリア上空での米露軍機の偶発的衝突を避ける施策を再開する意向を示したという。

 ティラーソン氏とラブロフ氏は北朝鮮情勢をめぐっても協議し、北の核問題をめぐる国連安保理決議の順守の必要性で一致。ウクライナ問題についても、東部紛争の和平プロセスを定めたミンスク合意の履行の必要性を確認した。

最終更新:4/13(木) 9:10

産経新聞