ここから本文です

東芝の決算発表に残る違和感、これは”悪魔の証明”か?

4/13(木) 12:20配信

投信1

監査法人「意見不表明」で異例の決算発表

周知の通り東芝 <6502> は、2度にわたり延期した2016年4-12月決算を2017年4月11日に発表しました。

これにより、3回目の延期は避けられたものの、決算短信には事業継続(ゴーイング・コンサーン)に「重要な疑義がある」との注記が付き、監査法人からは「意見不表明」という異例の発表でした。そのため混迷は一段と深まり、同社への信頼はさらに低下したという印象です。

4月11日に行われた会見で特に気になった会社側の発言は、「なぜ意見不表明でも決算を発表したのか」という質問に対する綱川社長の以下のコメントです(下線は筆者)。

今回また延期ということで、調査をしても、基本的に会計への影響、プレッシャーがあったかどうかということで
「ない」ことの証明なわけです。佐藤(監査委員会委員長)のほうからご説明しましたように、60万件のメールをチェックし、いろいろ調査をしましたが、何も出てこない。こういった状況でまた延長しても同じ状態が続いて次も結果が出ないと、監査の意見表明が出ないということが考えられるので、これ以上、同じことを続けていても意味がないということになりましてこのたびの決断といたしました。
この説明で思い出されるのが、森友学園問題に関する、安倍首相の「寄付していないと証明することは困難であり、”悪魔の証明”である」という趣旨の答弁です。

ちなみに、悪魔の証明とは、「ある事象」を証明するのは「ある」ものを1つでも証明すればよいが、「ない事象」を証明するためにはあらゆる事象を前提に「ない」ことを証明しなければならないのだから、それは非常に困難であるという意味とされています。

東芝のケースで説明すれば、「上司のプレッシャーにより不正会計が行われた」ことが「ない」と証明するためには膨大な調査が必要で、それは非常に困難であるということになります。綱川社長は、会見では悪魔の証明という言葉を使いませんでしたが、上記の国会答弁を意識していたのではないでしょうか。

1/2ページ

最終更新:4/13(木) 12:20
投信1

チャート

東芝6502
304円、前日比+4円 - 8/17(木) 15:00