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豪QLD州の原料炭輸送、鉄道一部再開も混乱続く。スポット価格、さらに上昇

4/13(木) 6:01配信

鉄鋼新聞

 3月末の大型サイクロンによって不通となっていたオーストラリア・クイーンズランド(QLD)州の石炭輸送用鉄道インフラが今週、一部の路線で運行を再開した。ただ、稼働率は5割程度にとどまっているほか、被害が大きかったグニエラ鉄道は不通のままで、依然として原料炭輸送は混乱状態。これに伴いスポット価格も300ドル際まで上昇、サイクロン発生前の2倍の水準となっている。

 サイクロンで被害を受けたのは、原料炭の輸送を主体とするQLD州北部の複数の路線。このうち10日に運行を再開したのはブラック・ウォーター鉄道。ニューランズ鉄道、モーラ鉄道も今週内に運行再開の見通し。
 ただ、再開したブラック・ウォーター鉄道の場合、単線による運行を余儀なくされており稼働率は5割程度にとどまる。週内に運行再開する路線も当面は低めの稼働率になるとみられるほか、山元の原料炭在庫も低水準にとどまっているため、原料炭の輸送が本格回復するにはまだ時間がかかる見通しだ。
 一方、一級強粘結炭(コークス主原料)やPCI炭(高炉吹き込み用炭)の主力炭鉱で生産される原料炭を輸送するグニエラ鉄道は、まだ再開のめどが立っていない。「運行再開は早くて5月以降」(関係者)とみられる。
 同鉄道の輸送量はQLD州全体の40~50%に上り、BMAのグニエラ炭鉱、アングロ・アメリカンのモランバ・ノース炭鉱など強粘結炭の主力炭鉱の輸送を担う。高炉メーカーの関係者は「グニエラの再開がないと、供給は正常化しない」とみる。
 原料炭輸送の混乱が続く中で、原料炭(強粘結炭)のスポット価格も高値に張り付いた状態。同価格は今週初めの時点で1トン295ドル前後となっており、サイクロン発生前の約2倍の水準だ。
 原料炭の一時的な供給トラブルを受けて、冶金用コークスの価格も急騰している。関係者によると、インドの高炉メーカーが中国産コークスの買い付けを増やしており、中国側の唱えは先週末までに1トン350ドル近辺まで上昇した。極端な売り手市場で、市場では400ドル近くまで上昇するとの見方も出ている。
 日本の高炉メーカーの一部も中国産コークスを使っており、コークス高もコスト増につながりそうだ。

最終更新:4/13(木) 6:01
鉄鋼新聞