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肝臓病や緑内障、ガンも! 健康診断してくれる未来のコンタクトレンズは、ここまで来た

ギズモード・ジャパン 4/13(木) 20:12配信

血糖値が低すぎますよ、臓器に問題ありますよ ー このように健康診断してくれるのは、なんとコンタクトレンズ。米国オレゴン州立大学の研究者が、超薄型トランジスタ技術を活用し、バイオセンシング用コンタクトレンズの実現に迫っています。

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使い捨てのコンタクトレンズでガン検診も可能?

オレゴン州立大学の教授Gregory Herman氏が率いる研究チームは、コンタクトレンズに組み込んで、涙からさまざまな症状の検出ができる透明なバイオセンサーを開発しました。現在、ラボでテストされたプロトタイプが検出できるのは血糖値だけですが、将来的には、他の病気、おそらくガンを検出する可能性があるとチームは考えています。このような未来のコンタクトレンズが薬局の棚に並ぶまでには、まだ数年かかるでしょうが、この非侵襲的な診断装置を構築するに必要な技術は、すでに豊富に存在しています。今回の研究は、米国化学会の第253回全国大会で発表されました。

こちらはAmerican Chemical Societyが公開した、研究の概要を紹介する動画です。

プロジェクトに着手したとき、Herman氏は糖尿病患者をサポートする、より良い方法を模索していました。現在、糖尿病患者は、皮下に埋め込んだ電極で血糖値を継続的にチェックできますが、このようなモニタリングは痛みを伴い皮膚の炎症や感染を引き起こす恐れがあります。しかし、使い捨てのバイオセンシング用コンタクトレンズは、より実用的かつ安全で、はるかに身体への侵入性の少ない手段なのです。

スマホと同じ半導体を応用

数年前、Herman氏は同僚とともに、酸化物半導体「IGZO」を活用するアイデアを思いつきました。これは、高解像度テレビ、スマートフォン、タブレットを可能とした、エレクトロニクスに革命をもたらしたものと同じ半導体です。IGZO液晶と、一時期よく聞きましたよね。Herman氏は、診断医学にこの技術を適用したいと考えているのです。

コンタクトレンズのプロトタイプを作るため、研究者たちは透明なIGZOトランジスタとグルコースオキシダーゼ(グルコースを分解する酵素)を含むバイオセンサーを製造しました。このバイオセンサーが涙のグルコースと接触すると、酵素が血糖を酸化します。すると混合物中のpHレベルが変化し、IGZOトランジスタの電流に測定可能な変化が起こります。微小なナノ構造がIGZOバイオセンサー内に埋め込まれ、透明なデバイスが涙の微小なグルコース濃度を検出する仕組みです。

さらにHerman氏は、2,500以上のバイオセンサーがIGZOコンタクトレンズの1ミリ平方のパッチに埋め込まれ、それぞれが異なる身体機能を測定する設計を想定しています。

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最終更新:4/13(木) 20:12

ギズモード・ジャパン