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ロボット生みの親が語る AIがサービス業で人間を超える日

日刊ゲンダイDIGITAL 4/14(金) 9:26配信

 倒産した「てるみくらぶ」の内定者に求人が殺到している。深刻な人手不足が図らずも露呈したわけだが、人間に代わりそうなのがAI(人工知能)ロボットだ。

 ソフトバンク「Pepper」の開発に携わったヘッドウォータース(東京都新宿区)の篠田庸介社長(49)は「AIロボこそサービス業に向いています」と語る。

〈グラス空いてますよ。次、何飲みます?〉

 新人歓迎会で賑わう居酒屋「くろきん神田本店」。小型ロボ「Sota(ソータ)」君が幹事役で盛り上げる。

〈またその話かよ。さっき聞いたよ〉

 こんな際どいセリフも愛嬌のあるソータ君なら許せるというもの。

 日本マイクロソフトと組んで開発した小型ロボで、人気ラーメン店「THANK」(港区芝大門)でも活躍している。

「ソータはスマートフォンと連動して顔を認識し、顧客とのコミュニケーションを行います。主な機能は顔認識の他にも、注文や決済と多岐にわたります」

 レンタル料は月額3万円~(初期費用は無料)。人手不足の飲食店には喉から手が出る“人材”かもしれない。

■月額3万円で居酒屋の店員に代わる?

「居酒屋はギリギリのところで利益を出しているそうです。例えば採用したアルバイトが気の利く人で、宴会終わりに『もう一杯いかがですか?』と注文を取るだけで売り上げが7~8%も違うそうです。しかし、そんな優秀なアルバイトは少ないし、しかも人間だと、1000人の顔を覚えることはできない。もちろんAIロボは簡単に安価で使える一方、現段階では複雑な業務に使えるだけのクオリティーはありません。当社が手掛けるSynApps(シナップス)はソータのようなAIロボを一元的に管理するシステムで、内容を高度化することで、将来的にさまざまな業務に対応できます」

 分かりやすく言えば、シナップスとは、AIに指示して教育を施す先生といったところか。一般的にAIロボというと、単純労働や原発など危険な作業場で力を発揮するといわれるが、篠田社長はむしろ「ロボットが苦手とされるコミュニケーション分野でこそ人間を超える」と話す。

「面と向かっては言えない人事の話、会社への不満もロボットになら言えるかもしれません。その意味で、人の感情の機微を知らないと務まらないサービス業のほか、介護やメンタルヘルスチェックのような医療分野への進出が将来的な可能性として考えられます」

 いよいよ人間では太刀打ちできない。

最終更新:4/14(金) 9:26

日刊ゲンダイDIGITAL