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<マンガ質問状>「響~小説家になる方法~」 今年のマンガ大賞受賞作 作者は「響のような人」

まんたんウェブ 4/15(土) 12:30配信

 話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、「マンガ大賞2017」の大賞を受賞した柳本光晴さんの「響~小説家になる方法~」です。「ビッグコミックスペリオール」(小学館)の待永倫(まちなが・とも)さんに作品の魅力を聞きました。

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--この作品の魅力は?

 「圧倒的な天才を描きたい」という作者・柳本光晴さんの思いから生まれた、天才文学少女である主人公・鮎喰響(あくい・ひびき)の魅力だと思います。彼女が初めて描いた小説「お伽の庭」が、とある文芸誌の編集部に届くところから物語は始まります。その圧倒的な内容はまたたく間に文芸界を変え始めますが、同時に作者である響という少女の、天才ゆえの生きざまが、周囲を打ちのめしてゆく……。その痛快さをぜひ体感してください。

--作品が生まれたきっかけは?

 柳本さんの前作「女の子が死ぬ話」の第1話が他社の雑誌に掲載された時点で、前担当が連絡をして会いに行きました。「皆が知っていることで、かつ、まだ誰もマンガでは描いていない」物語の縦軸となる分野を考えたとき、柳本さんに「文学」が降りてきたそうです。柳本さんのお話では、前担当はあだち充先生の「タッチ」を柳本さんに渡し、「あだち先生は1億部です。まず1000万部を目指しましょう!」と口説いたとか。

--編集者として作品を担当して、今だから笑えるけれど当時は大変だった……、もしくはクスッとしたナイショのエピソードを教えてください。

 私は2代目の担当なのですが、前担当より作品を受け継ぐ際、私自身も作品のファンだったことと「柳本さんは響のような人」だと聞いていたこともあり、緊張しました。しかも引き継ぎ当日、柳本さんより「あなたにだけは担当されたくなかった」と言われてしまい(どうやら前年の謝恩の会での酔態を見られていたようです)、さながら響にパンチを食らったような状況でした。しかしそれは、創作においては本音でぶつかり合うという作家・柳本光晴の姿勢そのものですので、今ではむしろすがすがしい記憶です。

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最終更新:4/15(土) 12:30

まんたんウェブ