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【甲信越うまいもん巡り】新潟「MICICOCO」 春野菜サンド

産経新聞 4/14(金) 7:55配信

 ■広がる甘みに香ばしい焼き具合 

 木造2階建ての一軒家を改装した新潟市西区の「MICICOCO(ミチココ)」は、自家製の板チョコが評判のカフェ&チョコレート店だ。平成21年から昨年5月まで店を構えていた県立図書館(同市中央区)から移転し、8月にオープンしたばかり。来店客は玄関ではなくウッドデッキから入り、スリッパに履き替える。テーブル席と畳敷きの和室があり、静かなたたずまいは図書館時代と似ている。

 主なメニューはサンドイッチとケーキ、カフェ、そしてカカオ豆を自家焙煎して石臼でひく製法「Bean to Bar(ビーン・トゥ・バー)」で作る板チョコだ。

 店主の星野倫子(みちこ)さん(37)が薦めるホットサンドは、新じゃがと自家製トマトソースの春野菜サンド(税別450円)。近所の農家から取り寄せたタマネギの甘みとチーズが口の中で広がる。春キャベツのしゃきしゃき感もほどよい。

 「図書館の頃はレタスを使いましたが、最近はキャベツの食感が気に入り、たくさん入れます」

 トーストがパリッと焼けて香ばしい。愛用のサンドイッチメーカーで3分間、160度で熱した。腕前は26~28歳の頃に働いたシドニーのカフェ仕込み。オーストラリア最大の都市で人気の焼きサンドのおいしさに感動し、日本でも味わってほしいと取り入れた。

 地元の新ニンジンと皮の白さから「雪化粧」と呼ばれる魚沼産かぼちゃのポタージュスープ(300円。セットは50円引き)の控えめな味が、サンドに合う。

 移転を決めた理由の一つが本格的なチョコ作り。石臼のような機械でごろごろとカカオ豆をひく。脱穀機を使い殻と実を分ける。余分な殻を取った後、コンチングと呼ばれる精錬作業に3日間。完成まで最低でも1週間はかかるそうだ。

 3センチ×4センチの小さい板チョコ(150~200円)は常時5種を取りそろえている。原材料の76%がカカオ、きび砂糖が24%の「ガーナ」はイチジクを思わせる香りと甘みが特長で、食べやすい。カカオ75%の「マダガスカル」はフルーティーで酸味があり、人気商品の一つ。

 砂糖とカカオ豆だけで作るチョコの深い味わい。カカオの割合が高く苦みがあることから、男性客にも人気が高い。コーヒーやワインのように豆の産地や砂糖の種類などあらゆる要素から個性が生まれる。気に入ったカカオ豆が見つかったら、30グラムの大きい板チョコ(700~850円)を買って、じっくりと楽しむのもいい。

 星野さんは「ビーン・トゥ・バーの商品をもっと充実させたい」と、味や食感の工夫に余念がない。

  (新潟支局 市川雄二)

最終更新:4/14(金) 7:55

産経新聞