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大統領権限強化に審判=改憲で世論分裂拡大も―16日にトルコ国民投票

時事通信 4/14(金) 14:29配信

 【エルサレム時事】トルコで16日、憲法改正の賛否を問う国民投票が実施される。

 首相時代から14年間トルコを率いてきたエルドアン大統領の権限強化を認めるかが焦点。賛成派、反対派のいずれが勝利した場合でも、世論の分裂拡大でしばらく不安定な政情が続く可能性がある。

 「強いトルコに『イエス』と言いたいか」。最大都市イスタンブールで8日に開かれた集会でエルドアン大統領が会場の群衆に問い掛けると、数万人の支持者が「イエス」と答えた。

 改憲案は大統領に行政権を集中させ、首相職を廃止して副大統領職を新設する。これまで禁じられていた大統領の政党所属も認めるほか、副大統領や閣僚の任免権、国会解散権など広範な権限を大統領に与える。

 エルドアン政権は、改憲によりトルコは安定し、経済の発展や民主主義の強化を実現できるとアピール。さらに、昨年7月のクーデター未遂事件の首謀者とされている在米イスラム指導者ギュレン師や、反政府武装組織クルド労働者党(PKK)は反対派の勝利を望んでいると主張し、改憲案への反対投票を「テロ組織」支持と同一視している。

 トルコ閣僚による賛成票集めの集会開催を禁じた欧州諸国に対しても「4月16日の後、報いを受けるだろう」と警告している。

 「テロ組織」や欧米諸国を非難して愛国心をあおる手法は、エルドアン大統領の常とう手段。しかし、大統領の支持基盤であるイスラム系与党・公正発展党(AKP)が初めて過半数割れした2015年6月の総選挙以降続いている国民の分裂状態はもはや修復不可能ともいわれ、国民投票はその傾向を強める恐れもある。

 改憲をめぐる賛否は依然として伯仲している。世論調査の結果では、わずかに賛成派がリードしているが、予断を許さない状況だ。 

最終更新:4/14(金) 15:02

時事通信