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<日米経済対話>摩擦回避なるか 18日初会合

毎日新聞 4/14(金) 20:31配信

 新たな日米経済協議の舞台となる日米経済対話の初会合が、18日に東京都内で開かれる。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)など多国間の枠組みを優先する日本側と、2国間の貿易交渉を通じて市場開放を迫りたい米国側の思惑にズレがあるなか、日米の共通利益につながる分野で一致点を見いだし、対立を避けることができるかが焦点となりそうだ。

 経済対話は2月の日米首脳会談で設置が決まり、麻生太郎副総理兼財務相とペンス米副大統領がトップを務める。議論するテーマは、(1)財政・金融政策の連携(2)インフラ整備、エネルギーなどの事業の協力(3)2国間貿易の枠組みの3分野だ。

 事前協議では、米国側は2国間の貿易交渉を議題にのせるよう要求、日本側は応じられないとの姿勢で、互いのスタンスには大きな違いがある。

 米国側には、TPP離脱によりアジア市場への輸出競争で不利益を被る可能性のある農業界や議会の焦りがある。米通商代表部(USTR)の次期代表に指名されたロバート・ライトハイザー氏は議会公聴会で「農産物の市場開放に向け日本は第一の標的」と表明。ロス商務長官は、ホワイトハウスが13日公表した演説で「米国は不適切な取り扱いをもはや容認しない。今後は『自由かつ公正な貿易』という明確な目的をもって交渉する」と述べ、ダンピング(不当廉売)輸出など不公正貿易の是正に意欲を表明しており、日本の自動車市場などに注文をつける可能性がある。

 一方で、日本側は米国との2国間貿易交渉になれば、牛・豚肉などの農産品や自動車でTPPの合意内容以上の市場開放を迫られかねないとの警戒感が強い。そのため、貿易や投資の共通ルール作りを共同で策定したうえで、ルールをアジア太平洋地域に広げていくよう米国側に呼び掛ける方針。米国内でのインフラ投資の推進などで合意し、米国が批判する農産品や自動車貿易など個別案件への深入りを避けたい考えだ。

 ただ、ライトハイザー氏は議会承認が間に合わず、そのほかの局長級の人事の承認も遅れ気味で米国側の陣容は整っていない。そのため、「経済対話では細部の議論までは至らず、今後の協議事項を決める程度で終わる可能性がある」(経済産業省幹部)との見方もある。【工藤昭久、ワシントン清水憲司】

最終更新:4/15(土) 0:30

毎日新聞