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<宗谷線>存続に向けて協議 JRと地元が初の実務者会合

毎日新聞 4/14(金) 22:35配信

 JR北海道の維持困難線区(区間)を巡り、宗谷線沿線の自治体などでつくる宗谷本線活性化推進協議会が14日、名寄市内でJRを交えて初の実務者会合を開いた。JRと沿線による事実上の協議入りで、今後は利用促進策を中心に存続に向けた課題を整理し、今年度中に方向性をまとめる。

 会合は冒頭以外、非公開で道や道運輸局もオブザーバー参加。宗谷線の運行時刻に合わせて設定され、多くのメンバーが列車で参加した。

 会合では冒頭、名寄市の橋本正道副市長が「維持存続に向け議論を重ねたい」とあいさつ。これに対し、JRの山口力常務は「(宗谷線は)路線廃止ありきではないが、単独維持は非常に難しい。利用促進の方策や収支の改善方法を、データや施策を提示しながら協議したい」と述べた。

 事務局によると、その後はJRが宗谷線の現状を説明。今後の利用促進策について議論し、正確な利用実態について早急に把握することが確認された。現行ダイヤの見直し要望もあった。

 会合後、JRの宮越宏幸運輸部長は「呼んでいただいただけで大きな前進だ。話し合いはスタートしたばかりで、皆さんの意向に沿いながら進めていきたい」と述べた。

 一方、自治体からは「利用者が減っているのは事実で、存続を基本に沿線自治体とJRが連携し、利用促進策を議論するのは当然」(旭川市)などの感想があった一方、上下分離方式の導入などで財政負担を求められた場合の議論を不安視する声も聞かれた。【横田信行】

 ◇JR北海道、線区ごとに沿線自治体と協議したい意向

 維持困難線区見直し問題で、JR北海道は線区ごとに沿線自治体と協議したい意向で、事実上の協議入りはこの日の宗谷線沿線との話し合いが初めてとなった。

 宗谷線以外では12日、日高線の鵡川-様似間について道と沿線自治体7町が、線路と道路の双方を走行可能な特殊車両「デュアル・モード・ビークル(DMV)」導入などを検討する組織を設立し、初会合を開いた。11月をめどに結論を出す方針。

 根室線の釧路-根室間と釧網線については、道釧路総合振興局と沿線市町村が特別委員会を18日に設置。路線の利用促進策を協議し、国や道にも提言する。札沼線の沿線4町は、4月中に道を交えて協議する予定。

 石北線と釧網線の沿線自治体は3月、沿線ごとに新たな組織を作り、議論を深めていくことを決めた。

 こうした動きについてJRの島田修社長は今月12日の定例記者会見で「一日も早く協議の場が開かれることが重要だ。できるだけ地域の皆様のさまざまな意見に耳をかたむけ、丁寧な説明をして、持続可能な地域の交通体系をどのようにつくりあげるか具体的な答えを出していきたい」と話した。【日下部元美】

最終更新:4/14(金) 22:35

毎日新聞