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皇太子さまマレーシアご訪問 被爆元留学生の家族をお気遣い

産経新聞 4/14(金) 19:47配信

 【クアラルンプール=伊藤真呂武】皇太子さまは14日、首都クアラルンプールのマラヤ大学を訪れ、日本で学んだ元留学生らと懇談された。先の大戦中に留学し、広島で被爆したアブドゥル・ラザク氏の長男、ズルキフリ氏(65)も招かれ、皇太子さまは「お父さんが原爆の被害に遭ったと聞き、気の毒に思いました」と英語で気遣われた。

 ラザク氏は被爆後に帰国。1982年に日本の経済発展の手法を学ぶ「東方政策」が始まると、留学生向けの日本語教育に携わり、2014年に死去した。ズルキフリ氏は地元の大学で副学長を務め、日本文化の普及に励んできた。

 皇太子さまは「お父さんが日本とマレーシアの関係、日本語教育に貢献してくれ、どうもありがとう」と謝意を伝えられた。懇談後、ズルキフリ氏は「思いも寄らぬ言葉をかけてもらい感動した」と話した。

 皇太子さまは懇談に先立ち、元留学生らを前に英語でスピーチされた。東方政策で約1万6千人の留学生らが日本に送られたことに触れ「帰国後さまざまな分野において活躍されておられることは、誠に心強く、今後の両国間の相互理解や友好関係の増進に大きく寄与いただけるものと確信しております」と述べられた。

 皇太子さまはこの日、マレーシアの独立前後の内戦(1948~60年)で戦死した兵士を慰霊する「国家記念碑」で供花したほか、日本とマレーシアの外交関係樹立60周年を祝うレセプションにも臨まれた。

最終更新:4/14(金) 19:47

産経新聞