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「自然の中でも桜は特別」と写真家が想う理由とは?

TOKYO FM+ 4/14(金) 10:01配信

「ボタニカル」=「植物」の力でキレイと元気を磨くをコンセプトにお届けしている、TOKYO FMの番組「NOEVIR BOTANICAL LIFE」。

4月14日の放送では、独特のまなざしで桜を撮影する写真家・鈴木理策さんの新作写真集『SAKURA』(edition.nord)を紹介しました。

『SAKURA』とは?

美しい色彩感覚で、時間や空間を見事に切り取る写真家・鈴木理策さんの最新写真集が『SAKURA』(edition.nord)です。1995年から、作品のテーマとして桜の花とレンズを通して向き合い、多くの作品を発表してきました。ある時、奈良・吉野山を訪れ、ふとしたきっかけで迷い込んだ山に咲く桜の幻想的な空間に魅せられ、それからは毎年、桜を求めて撮影の旅を続けています。 今回収められた桜の写真は、昨年、奈良・吉野山、そして東北・弘前で撮影が行われたものです。

桜と出会って感動する心と向き合う

鈴木さんの写真の特徴は「絵」として桜の花や風景を切り取るのでなく、桜の中に自ら身を置き、桜と向き会い、その心の震えや心の揺れを写真を通して表現していること。満開の桜咲く空間に迷い込んだかのように、ピントの差違により生まれた空白が奥行きと広がりを感じさせてくれます。同時に、自然に吹く風さえもが表現され、めぐり来た春に満開の桜と向かいあう喜びが満ちています。

そして、今回の作品集の最大の特徴は、散り舞いおちた水面一面に浮かぶ無数の「桜の花びら」。

弘前城のお堀を埋め尽くすピンクの花びらと、枝に咲き乱れる花が、より立体的で華やかな構図でその場所ならではの桜の美しさを実感させてくれています。

日本の美を生み出す、移ろうものへの愛情と視点

新緑の森や、春には消えてなくなる雪、波、水。

桜以外にも鈴木さんは、一瞬で現れ、姿を変え、消えるものを捉え続けています。季節とともに生まれ、姿を消し、やがて季節が巡り来ることで再び生まれる生命への憧れ、喜びが作品の根底に流れています。

「桜の開花のピークはたった半日ぐらい、そんな花や植物は他にはない。 だから、自然を撮る中でも桜は特別。桜の満開が近づいても、雨が降ることも、風が吹くこともある。その年それぞれ違いがあり、同じ桜を同じ場所で二度とは見ることはできない。そんな変化や違いがあるから、桜に惹かれるのかもしれません」。これが鈴木さんの、日本の四季、日本の美、そして桜への想いです。

(TOKYO FM「NOEVIR BOTANICAL LIFE」2017年4月14日放送より)

最終更新:4/14(金) 10:01

TOKYO FM+