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緊急速報メールで洪水情報 河川氾濫の恐れなど通知

苫小牧民報 4/14(金) 16:22配信

 道開発局は5月1日から、国が管理する道内の一級河川9水系36市町村の住民を対象に、携帯電話の緊急速報メールで洪水情報を配信する。室蘭開発建設部が管轄する胆振日高管内では、昨年8月の台風の大雨で氾濫した鵡川水系を抱えるむかわ町、隣の厚真町の2町が対象。道開発局は「メール配信を通じ、洪水時の住民の迅速な避難につなげたい」としている。

 水害に関する緊急速報メールの配信は、2015年5月にまとめられた国土交通省の「水防災意識社会 再構築ビジョン」に基づく取り組み。道内では、昨年8月に相次いで襲来した台風による河川氾濫の被害を踏まえ、道開発局が「北海道緊急治水対策プロジェクト」を作成。その一環としてメール配信を実施する。

 洪水情報の提供で採用するプッシュ型と呼ばれる配信方法は、情報メールを携帯電話が自動的に受信する仕組み。受信できるのはNTTドコモ、KDDI・沖縄セルラー、ソフトバンク(ワイモバイル含む)の携帯電話で、(1)河川氾濫の恐れ(2)河川氾濫が発生(河川の水が堤防を越えて流れている)(3)同(堤防が決壊し、河川の水が大量にあふれている)―の3段階の情報を通知する。

 河川の洪水情報は現在、国と気象庁が関係市町村や報道機関に伝え、報道機関がテレビやラジオ、インターネットなどで周知している。そうした仕組みに加え、河川の流域住民に直接、洪水情報を配信するシステムを導入することで、主体的な避難と減災につなげたい考えだ。

 日高山脈を源に流れ、むかわ町に河口を持つ鵡川(延長135キロ)は、昨年8月の台風による大雨で水位が上昇。むかわ町では鵡川や支流の穂別川が氾濫危険水位に達し、周辺住民に避難勧告が発令される事態となった。氾濫も発生し、流域の農地が冠水したり、河川敷の公園が水没したりと被害が出た。

 このため、道開発局は流域のむかわ町の他、隣の厚真町の住民に洪水情報メールを発信することを決めた。

 防災部門を所管するむかわ町総務企画課の高田純市課長は、昨年夏の水害を契機に「住民の危機管理という観点から河川や気象情報に対しては非常に神経質になった」とし、河川情報が迅速に受けられる仕組みが導入されることに「大変に喜ばしいことだ」と歓迎する。

 道開発局は現在、緊急治水対策プロジェクトを軸に17年度から19年度までの3カ年で、道内の河川など約700カ所で洪水対策の工事を展開する計画。合わせて住民避難などソフト対策にも取り組み、減災を目指す方針だ。

昨年8月の台風による大雨でむかわ町の鵡川が氾濫し、河川敷の公園が水没した

最終更新:4/14(金) 16:22

苫小牧民報