ここから本文です

東芝、きょう融資継続の回答期限。地銀、ひとまず続行も

4/14(金) 8:03配信

ニュースイッチ

決算発表で不信感和らぐ 「「足並みの乱れは感じない」(主力行幹部)

 東芝が銀行団に求めている融資継続の回答が14日、期限を迎える。監査法人からのお墨付きのない「意見不表明」という異例の決算で、銀行団の足並みの乱れが懸念されたが、融資継続を固める地銀もあり、大きな混乱は避けられる公算が大きい。ただ、東芝の半導体メモリー事業の売却をめぐって米ウエスタンデジタル(WD)が抗議しており不安材料は残る。

 東芝は4月末で期限を迎える約5000億円の協調融資の継続と、東芝が保有する上場株式や不動産などの担保設定の可否を14日までに回答するよう求めている。担保設定にはすべての取引金融機関の承諾が必要になるため、東芝の資金繰り安定化には、金融機関の団結が欠かせない。

 三井住友銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行など主要行は支援に前向きだが、地銀などほかの金融機関の中には不満分子もあった。決算発表延期を繰り返した東芝自体への不信感もあるが、担保設定で主力行が優遇されているとの不満もある。

 3月に東芝が開いた金融機関向け会合では、半導体メモリー事業を分社した東芝メモリ株式の担保をめぐって足並みが乱れた。「説明不足だった」と主力行幹部は話す。主力行がほかの金融機関を説得する構図がしばらく続き、「事態は改善していった」(地銀関係者)。

 「数字が大きく変わらず違和感もない」「何も出さないよりはまし」。3度目の延期が懸念されていた東芝の決算が11日に発表され、地銀からはひとまず安堵(あんど)の声が上がった。不信感が一定程度和らいだ面もあるようだ。主力行幹部によれば、4月以降は「足並みの乱れは感じない」という。

 ただ、東芝メモリ株売却先をめぐって、東芝と工場を共同運営するWDが東芝に抗議している。東芝メモリ株式の売却は、資金計画の大前提となっている。

 主力行幹部は「もともと提携関係にあるからWDが何らかの形で関与したいと思うのは自然だ」と冷静に受け止めるが、ほかの取引行関係者からは「下位行の融資姿勢にまったく影響がないとは言い切れない」と警戒する声も上がる。期限を迎える14日の回答が注目される。

日刊工業新聞経済部・池田勝敏

最終更新:4/14(金) 8:03
ニュースイッチ