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「空き家バンク」登録伸び悩み 登録ゼロも/青森県内

デーリー東北新聞社 4/14(金) 13:30配信

 自治体が空き家に関する情報を収集し、インターネット上で公開して売買や貸借の橋渡しをする「空き家バンク」制度。人口減少や高齢化を背景とした空き家対策は急務で、青森県内でも14市町村が制度を導入しているが、その多くの自治体で物件の登録数が伸び悩み、十分に機能していない。一方で、新たにバンクを立ち上げたり、導入を検討したりする動きも出ている。

 同制度は空き家の利活用を図り、地域を活性化させる狙い。居住によって将来的にも空き家放置が防げるため、地域の防災や防犯、良好な景観確保にもつながる。

 4月1日現在で空き家バンクを設けている県南の自治体は十和田、南部、五戸、七戸、野辺地、田子の6市町。それぞれ空き家の多さに危機感を持つほか、移住や定住の要望に応えようと立ち上げた自治体もある。ただ、運営の実態は厳しく、「県内全域で登録物件数が低迷している」(県建築住宅課)。

 本紙の調査では、県南の各自治体の登録物件数は1桁台にとどまり、1件もない“空バンク”も多かった。各自治体によると、人が住んでいない住宅を数百件確認していても、「たまに利用するので貸せない」「仏壇や荷物があって、片付けをしてまで貸したいとは思わない」などの理由で、所有者に登録を断られるケースが多いという。

 一方、空き家バンクを新たに設ける動きもある。県南ではおいらせ、階上、三戸、六ケ所、東通の5町村が本年度内の立ち上げを目指す。このほか、むつ、大間、東通、風間浦、佐井の5市町村は下北圏域定住自立圏での設置を検討する予定だ。

 近接する自治体が連携して運営するバンクは1日、県内で初めて五所川原圏域で誕生。五所川原市が移住促進を目指したミステリードラマ「五所川原は突然に」を動画サイトなどで公開するなど、ユニークな取り組みも進む。

 既に設置している県南の自治体では、登録物件数を増やす取り組みを独自に展開。十和田市は、売買や賃貸借の契約が成立した場合、登録者に対して奨励金や、家財道具の整理などを対象にした補助金を支給する。

 地域住民の人脈を生かして持ち主に声を掛けたり、対象物件を拡大するために不動産業者が扱う物件も登録できるよう、関係条例の改正を検討したりする自治体もある。

 市町村の空き家対策を支援する県建築住宅課は「県内外でうまく活用されている事例を市町村に紹介するなどサポートしたい」と話している。

 国の住宅・土地統計調査によると、県内の空き家は2013年で8万1200戸。このうち不動産業者が扱っておらず、将来的に放置される可能性がある空き家は3万6600戸を数え、08年から3千戸も増加している。

デーリー東北新聞社

最終更新:4/14(金) 13:30

デーリー東北新聞社