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【特集】“震災障害者”の苦悩 20年以上忘れられた存在

4/14(金) 15:06配信

毎日放送

熊本地震の発生から1年。毎年のように各地で地震や水害などが起きていますが、災害によって一命は取りとめたものの、身体に重い障がいを負った人たちがいます。しかし、そうした人たちは公的な支援をほとんど受けられていないといいます。こうした現実に一筋の光を当てるために立ち上がったのは、20年以上も忘れられていたある身体障がい者たちでした。

支給要件が厳しい「災害障害見舞金」

広島大学病院でリハビリを行う宮本孝子さん(77)。宮本さんは2年前、土砂災害に巻き込まれて左足を失いました。

「しびれるんですよ。まだ足があるようでね。ないところが痛んだりする。錯覚を起こしとるんやろね。今でもこうしてやったら靴を履いたような感じ。足がないのに」(宮本孝子さん)

2014年8月。広島市を襲った集中豪雨では至るところで山肌が崩落し、77人が死亡、44人が重軽傷を負いました。宮本さんは夫の敏治さん(当時74)とともに自宅ごと土砂に飲み込まれ、生き埋めになりました。8時間以上が経って2人は救出されましたが、敏治さんは3日後に死亡しました。

「今までおったもんがぱっとおらんようになるし、家もないし行くところもない、どうなっとるんじゃろうか自分はと思ってね。最近でこそ一生懸命リハビリでも行って、二の足で立ってみたいという気はあるけどね」(宮本孝子さん)

普段は子どもたちの介護を受けながら生活を送っていますが、実はこれまで公的な支援はほとんど受けていないといいます。

「介護していく上で、災害前と同じように仕事ができなくなった。ほとんど収入がないので、自分の生計というか生活も大変になりました」(娘・宮本祥子さん)

災害で障がいを負った人に最大250万円が支給される「災害障害見舞金」。しかし、支給要件は厳しく、広島の土砂災害で見舞金を受け取った人は1人もいません。

「両足・両腕切断か両目失明じゃないとダメですって言われた。左足切断でも、障がいは障がい。それはおかしいでしょって思いました」(娘・宮本祥子さん)

去年の熊本地震では2500人以上が重軽傷を負いましたが、見舞金が支給されたのはわずか4人でした。

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最終更新:8/1(火) 16:36
毎日放送