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サッポロビールが国を提訴 極ZEROの酒税115億返還求め

ZUU online 4/15(土) 9:10配信

サッポロホールディングス <2501> が国を相手取り、追加納付した酒税115億円の返還を求めて東京地裁に提訴した。2013年6月に販売した「極ZERO」が第3のビールなのか発泡酒なのかを争うことになる。

■極ZEROは第3のビールなのか発泡酒なのか

今回の問題は、サッポロビールが発売した「極ZERO」が第3のビールではないと国が指摘したことから始まっている。2013年6月にサッポロは第3のビールとして極ZEROを発売した。しかし、国税庁が製造方法などから極ZEROは第3のビールには該当しないのではないかと指摘した。

サッポロビールは2014年5月に極ZEROの製造を一時中止した。そして、ビールであった場合の税額との差額115億円と延滞税1億円を自主的に納付。その後、製造方法を見直すなどして2014年7月に発泡酒として極ZEROを発売している。

その後、サッポロは旧製法の極ZEROは第3のビールであるとして、2015年には判断の見直しを求めて更正請求をした。しかし、国税当局はこれを棄却している。サッポロはこの棄却を不服として、2017年4月11日提訴した。

サッポロは「株主への説明責任を果たすためにも、国税当局の妥当性について司法の判断を仰ぐことにした」としている。

■ビール類の税額は統一へ

現在の酒税では、350ミリリットル缶でビールは77円、発泡酒が47円、第3のビールは28円となっている。この税額の差で、ビールよりも第3のビールは価格を安価に抑えることができている。ビール、発泡酒、第3のビールの違いは麦芽率や製法の違いがポイントとなっている。しかし、特に第3のビールの製法について明確な定義がなされていないことから、今回のような問題が起こった。

しかし、ビール類の税額は統一する方向で調整が始まっている。ビール類は2020年から段階的に税額を変更、2023年には第3のビールはなくなり、2026年にはビール、発泡酒、第3のビールすべて350ミリリットル缶あたり55円の税率に統一される予定だ。

税率が統一されれば、ビールは値下げとなる一方、発泡酒・第3のビールは値上げとなる。税率を統一する背景には、税額格差が技術開発をゆがめ、国産ビールの国際競争力低下を招いたという危機意識もある。また、国内のビール類の市場は減少傾向にあり、国税庁の調べでは2016年度にはピークより約25%縮小している。

あいまいな部分を残したままだった第3のビールは消え、発泡酒も税率が統一されることにより存在意義を問われることになる。減少傾向にあるビール類市場を活性化するには、さらに魅力的な商品開発が必須だ。

今回のサッポロビールの提訴は、あいまいなままだった酒税の定義について問うこととなる。115億円という大きな金額が動くだけに、株主も納得できる判決が出るのか注目だ。(ZUU online 編集部)

最終更新:4/15(土) 9:10

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