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新宿歌舞伎町で行われる街中音楽フェス。そのラインナップと背景がとにかくアツい!

M-ON!Press(エムオンプレス) 4/15(土) 16:37配信

歌舞伎町×音楽というとどんなイメージを持たれるだろう? 今回紹介したいイベント『CONNECT 歌舞伎町 MUSIC FESTIVAL 2017』は、歌舞伎町商店街振興組合の主催で開催されるサーキット・フェスだ。

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2017年4月23日、歌舞伎町の旧コマ劇前の広場に出現する屋外ステージ“シネシティ広場”と、歌舞伎町のライブハウス8店舗(BLAZE、LOFT、Marble、MARZ、MOTION、RUIDO K4、Samurai、Zirco Tokyo)が行き来自由の“街中音楽フェスティバル”というワクワク感。

主催者である歌舞伎町商店街振興組合、役員の柴本さんの経歴にも興味を惹かれた。世界中のビッグフェスで活躍していたテクノDJ = Dr. Shingoというのだから恐れ入る。しかも、現在では、歌舞伎町で飲食店の経営をされているというのだから人生はおもしろい。

出演アーティストもヴァリエーションに富んでいる。世界に誇る石野卓球、ZAZENBOYS、中村一義、トクマルシューゴなど強力なミュージシャンズ・ミュージシャンたち。そして今チェックすべき新鋭、Creepy Nuts(R-指定&DJ松永)、夜の本気ダンス、lovefilm、トリプルファイヤー、フレンズ、WONK、LILI LIMIT、あっこゴリラ、ベッド・イン、嘘とカメレオンなど、各ライブハウスによる激プッシュなアーティスト計103組が出演する。そして、そのブッキングは参加ライブハウスに委ねられているのも注目ポイントだ。歌舞伎町ライブハウスによるショーケース・イベントの側面も持っている。

『CONNECT 歌舞伎町 MUSIC FESTIVAL 2017』とは、ありそうで無かった商店街とライブハウスが手をとった、時代の変化によって変わりつつある歌舞伎町の姿が垣間見えるイベントなのかもしれない。そこで、主催の柴本さん、新宿LOFT大塚さん、新宿SAMURAI大橋さんの3名にお話を聞いてみた。街を挙げての都市型サーキット・フェスに注目したい。

INTERVIEW & TEXT BY ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)

──『CONNECT 歌舞伎町 MUSIC FESTIVAL 2017』は、今回で2回目の開催となるのですね。

柴本 1回目は2014年10月に開催しました。当時は参加ライブハウス店舗が5店舗。歌舞伎町商店街振興組合の主催で開催させていただいて、その時にシネシティ広場という、歌舞伎町のど真ん中にある旧コマ劇前の屋外スペースにステージを建ててZAZEN BOYSや石野卓球、キュウソネコカミなど67組のアーティストに参加してもらいました。

──いま歌舞伎町ってどんどん変わろうとしているタイミングですよね? それこそゴジラが顔を出す新宿東宝ビルがコマ劇跡地に建って景色が変わりました。そして、新宿駅前も新たなランドマークとしてミライナタワーがオープンしたり、どんどん変わろうとしています。それこそ、数年前に吉本興業のオフィスも花園神社の隣の閉校した小学校に移転してきました。

柴本 新宿は今、再開発が盛んに行われていて古いビルが新しくなっているんですね。いわゆるハードウェアが刷新されている状況が続いてるんですけど、建物だけではダメですよね? ちゃんと人間というか、ソフトウェアとしてのエンターテインメントなコンテンツも充実させていかなければいけないんですよ。

──なるほど。

柴本 そういったカルチャー面をつないでいくことを『CONNECT 歌舞伎町 MUSIC FESTIVAL 2017』では考えています。そもそも歌舞伎町には音楽エンターテインメントというツールが昔からありました。バブルの頃はディスコやクラブも乱立してましたし。僕達の年代ですとリキッドルームやCODEなど、ちゃんと深夜に遊ぶところがあって、脈々と音楽の歴史をアンダーグラウンドから支え続けてきたと思うんです。もちろん、今も新しいライブハウスが増えてきているんですね。そんなカルチャーへの思いをイベントを通じて継承していきたいと考えています。

──いまは渋谷や原宿の方がイメージ強いですが、もともと新宿って70年代、80年代はポップカルチャーの中心地でしたよね。

柴本 そうなんです。そこで改めて歌舞伎町で活躍されているライブハウスの皆さんと「街を挙げて音楽イベントをやりましょう!」と、声を掛けさせていただきました。それが『CONNECT 歌舞伎町 MUSIC FESTIVAL 2017』のコンセプトですね。

──柴本さんは、ライブハウス経営ではなく、歌舞伎町で飲食店をやられているのですか?

柴本 はい。飲食店を経営しています。歌舞伎町商店街振興組合という商店街組織があるんですけど、そこの役員もしています。年配の役員の方々と話している時に「歌舞伎町には素晴らしいライブハウスがたくさんあるので、力を合わせてひとつ催事というか音楽事業を作ってみたい!」と提案したら「やっていいよ!」って言われまして。まず新宿ロフトさんに挨拶させていただきまして、そこから数珠つなぎに広がって現在に至ります。

──それこそ新宿LOFTって40周年でしたっけ?

大塚 元々は西新宿で1976年オープンなので、去年が40周年でした。

──ライブハウス黎明期からの日本を代表する歴史ある存在ですよね。新宿LOFTの大塚さんは、『CONNECT 歌舞伎町』の企画を柴本さんから伺ってどう思われましたか?

大塚 歌舞伎町で何年も働いていて街が変わっている雰囲気は感じていたんですね。そんななか、ひとつ催し事をやって街おこしをするのは有意義なことだと共感しました。

──そうですね。新宿SAMURAI大橋さんいかがでしたか? お話を伺って。

大橋 新宿SAMURAIは、昨年の6月にURGAというライブハウスの居抜きという形でスタートしました。元々、私はマネージメント畑にいまして、LOFTさんや、MARZさん、Marbleさんなど、ライブハウスさんを使わせて頂くことが多かったんです。

──そんな流れなのですね。

大橋 元々知り合いだった方に『CONNECT 歌舞伎町』というイベントがあることを教えてもらい「興味あります!」と手を上げさせていただきました。私自身は、歌舞伎町にはあまり寄り付かないタイプだったんです(苦笑)。もともと横浜に住んでいた人間で、何もバックグラウンドを知らずにきてしまったところがあったんですね。でも主催の柴本さんの話を聞いて、「歌舞伎町ってどういう成り立ちで生まれた場なんだろう?」と興味を持ったり、たくさんある歌舞伎町のライブハウスの今後について考えるいい機会になりました。

──そういえば僕もLOFTとMotionとMarbleとMARZでそれぞれイベントをやったことがあります。

一同 え~!

──あと大学生の頃、山嵐などに出てもらって新宿CODEでもやったことがありました。そんな経験から言いますと、いわゆる旧コマ劇前のシネシティ広場での野外ステージは目玉になりますよね。アニメ×ダンス・ミュージックによる『リアニメーション』などの前例もありましたが、歌舞伎町のど真ん中で屋外ステージを軸とすることで、より街を回遊している感じの海外で言うところのSXSW的なサーキット・フェスになると思います。

柴本 街を回遊していただくことで商店街のお店を知っていただけたら、嬉しいですよね。

──ちなみに柴本さんの経歴が変わっていると伺ったんですが。

柴本 元々はそうですね、今でも細々やってるんですけど、DJを15年くらいやってまして。

──いや、『WIRE’05/06 前夜祭・WIRE11』、『FUJI ROCK FESTIVAL’06』への出演や、イギリス、フランス、ブラジル、中国、韓国、台湾、インドネシア、シンガポール等でのDJなど、半端ない実績じゃないですか?

柴本 2002年に自分のデビュー・アルバム『Have you ever seen the blue comet?』を、ドイツのレーベルForte RecordsからDr. Shingoとして出しました。そこからクラブ業界でお世話になるようになって……ヨーロッパは6カ国、7カ国くらい行って、後はアジアへも回ったりブラジルにも行きました。

──それこそ、町をあげてのフェスに参加されたご経験もあったんですか?

柴本 DJ活動では参加したことは無いんですけど、『CONNECT 歌舞伎町』のモデルはオランダのアムステルダムにある『アムステルダム・ダンス・イベント』なんです。行政と町が一体となって開催するイベントなんですね。ヨーロッパだと町の真ん中に大きな広場があったりするんですよ。教会や市役所の前の公共の広場など、そういうところでパーティーをやったりするんですね。あと、有名なところでは『マイアミ・ミュージック・カンファレンス』からの影響もあります。

──そこが発案のルーツとなるのですね。

柴本 オランダの『アムステルダム・ダンス・イベント』の場合、アムステルダムの人口の何倍もの人が開催期間の4日間に世界中から訪れるんです。世界中からDJ、プロモーター、イベンターなど、クラブビジネスに関わっている人達がたくさん集まるんですね。そこはただパーティーだけじゃなくて、交流を深めて音楽ビジネスの新たなチャンスに結びついたりする場なんです。街の経済効果も上がりますし、音楽業界にとってもビジネスチャンスも生まれるという良い機会になっていると聞きます。

──そういったマクロな視点もお持ちなのですね。

柴本 日本だとカンファレンスの実施など難しかったりするのですが、その前段階として歌舞伎町をあげてイベントを行えたらおもしろいんじゃないかなって思ったんです。

──最近、新宿でも『見放題』や『TOKYO CALLING』など、人気サーキット・フェスが開催されてきましたが、旧コマ劇前のシネシティ広場という屋外ステージがあることと、歌舞伎町商店街振興組合が参加していることが大きな差別化となっているのですね。ライブハウス内だけでは無い、商店街への経済波及効果っていうのが面白い視点ですね。それこそライブを観つつも、タイムテーブルで空き時間見つけて周辺のお店でご飯を食べる楽しみもありますね。

柴本 他のサーキット・イベントはイベントを仕切るオーガナイザーさんが出演者をブッキングしているケースが多いと思います。『CONNECT 歌舞伎町』は、各ライブハウスの代表者が自らブッキングを行っています。イチオシのブッキングをしてもらっているので、結果ライブハウス自体のショーケース的な見本市としての楽しみ方がありますね。

──ほう、では大塚さん、新宿LOFTでの『CONNECT 歌舞伎町』へ向けたブッキングへのこだわりについて教えてください。

大塚 うち(新宿LOFT)って、ロックだけに限らずアイドルもヴィジュアル系も、あらゆるジャンルのイベントをやっているんですね。そんな意味では、サーキットなので人が回遊すればいいかなって思いもあって、なんとなく自分……ロフトとしては、いろんな会場の隙間を縫うようなラインナップにしようかなと思って。もちろん全アーティストが推しですけど、ザ・チャレンジは観てもらいたいですね。

──他にも、あっこゴリラ、ベッド・インなど、2017年のシーンを盛り上げている熱いアーティストが揃ってますよね。他のライブハウスのブッキングをみていかが思われました?

大塚 自分としては……BLAZEのラインナップで石野卓球さん、ZAZENBOYS、トクマルシューゴ、中村一義が気になりました。世代なんですよ。ちょうど30代でCD買いまくっていた頃。この並びは凄く良いですよね。

──新宿SAMURAIさんは今回のブッキングでのこだわりは?

大橋 僕らはお店をオープンして1年経っていない状況なので、ライブハウスに付いているバンドさんが少ないんですね。なので、今まで私たちが築いてきたコネクションをすべて使ってこのイベントをどうやって盛り上げるかにこだわりました。LOFTさんから紹介していただいたTHE BUCKSもオススメです。あと、再始動したMASS OF THEFERMENTING DREGSも観てほしいですね。

──こういうサーキット・フェスだと、有名なアーティストは入場規制になりがちなんですよね。そんな時こそ、オーディエンスの方には、普段観れない新しいアーティストへ足を運んでチェックして観てほしいですよね。そんな出会いが生まれるのもサーキット・フェスの魅力だと思います。

柴本 ほんとそこですよね。ちなみに、僕はWONKが気になってます。

大橋 MARZに出るlovefilmもいいですよね。あ、あと手前味噌ですけどSAMURAIでBALLOND’OR というバンドが出るんですけど、めちゃめちゃすごいです。あと『CONNECT 歌舞伎町』1回目にMARZさんに出演していた夜の本気ダンスが成長してキャパのでかいBLAZEに今回出るっていうのは凄く意味があるなって感じてます。

柴本 ストーリーができましたよね。2回目を企画出来て良かったなと。

──皆さん今年齢っておいくつぐらいですか?

柴本 僕は40歳。

──お、じゃあ僕と一緒ですね1976年生まれ?

柴本 そうなんですよ。誕生年が新宿LOFTと同じなんですよね。

大塚 僕は36歳です。

大橋 私、今年32歳ですね。

柴本 え~、そうなんですか? 若いのに落ち着いていらっしゃる!

大橋 いえいえ(苦笑)。僕ら新参者なので、人生の先輩であり音楽や歌舞伎町の先輩であるみなさんとお話しできてとても嬉しいです。

──それもまた、異種が交わる街をあげてのサーキット・フェスの醍醐味ですね。

柴本 ちなみに、今回から参加されるZirco Tokyoさんというライブハウスは、もともと関西のBASS ON TOPというスタジオをが運営されているんですね。

──あ、吉祥寺SEATAもですよね?

柴本 そうです。都内にも系列店が増えつつありますね。中野サンプラザの地下にあるBASS ON TOPというスタジオもそうですね。バックグラウンドが違う方々と一緒にイベントを作るのは面白いですね。

──新しい血も受け入れる姿勢が歌舞伎町らしいですよね。ちなみに、街を回遊するサーキットフェスって昼から夜まで長丁場じゃないですか? 移動で、昼の歌舞伎町を歩く楽しさもあると思うのですが、僕は新宿LOFTさん近くの老舗の台湾料理、青葉さんが好きなんです。酒飲みにはシジミのニンニクしょう油漬けがたまりませんね。みなさんオススメはありますか?

大塚 オススメは、やっぱり24時間やっているお好み焼きの大阪家じゃないですかね。LOFTは4時閉店なので、それからの打ち上げなどで使わせていただいたりするんですよ。

柴本 あとはつるかめ食堂という定食屋さんも老舗でオススメです。居酒屋だったらもう星の数ごとくありますからねぇ。とんかつ屋さんだったら2店舗、すずやとにいむらいうお店は、歌舞伎町の重しになってるくらい老舗中の老舗です。あとラーメン屋さんだったらゴールデン街の煮干しの凪や、LOFTの裏の二郎、そして人気なのは竹虎ですね。いや、ほんと一言では言えないぐらい、紹介したいお店はたくさんありますね。

──ラーメン二郎 新宿歌舞伎町店、移転したんでしたっけ?

柴本 道の一本奥になりました。移っても混んでますね。きれいになって入りやすくなってました。

大橋 味も良くなってるってバンドマンが言ってましたよ(笑)。

柴本 歌舞伎町のラーメン屋さんはこってり系が多いですね。本当にオススメのお店はいっぱいあります。それこそ、いかがわしい店から歴史のあるお店までいっぱい有るんですけど、そこも音楽同様にアドベンチャーしてもらいたいですよね。

──でも、ほんと安全な街になりましたよね~。雑多でカオスな空気感は変わりませんけど。

柴本 歌舞伎町って、歩いている人たちが1つの方向を向いていない街なんですよ。それぞれ好きなところを向いて、好きな方向に歩いているんです。それでも他人が口を挟まないんですね。それは歌舞伎町が一つの定められたファッションや流行に左右されないからなんだと思ってます。そんな中、『CONNECT 歌舞伎町』を通して人々と繋がることで、別の角度から音楽というファッションを作っていけたらなって思っています。

ライブ情報
CONNECT 歌舞伎町 MUSIC FESTIVAL 2017

04/23(日)東京・シネシティ広場、BLAZE、LOFT、Marble、MARZ、MOTION、RUIDO K4、Samurai、Zirco Tokyo

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最終更新:4/15(土) 16:37

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