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<熊本地震1年>LINEとFB 災害時の機能追加

毎日新聞 4/15(土) 10:00配信

 ◇安否確認など情報共有を拡充

 大災害時の安否確認や情報共有の機能を、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のLINEやフェイスブックが拡充している。一方、自治体のSNS利用では情報発信にとどまり、被災地のニーズを吸い上げる情報収集での利用はまだ少ないことから、政府のIT総合戦略室は3月に「災害対応におけるSNS活用ガイドブック」を作成し、効果的な利用法を呼びかけている。【岡礼子】

 ◇LINEは「災害連絡サービス」

 LINEが3月にスタートした「災害連絡サービス」は、災害が起きた国の全利用者に、LINEから自動的に安否確認のメッセージが送信される。メッセージの画面で(1)被害あり(2)無事(3)災害地域にいない--のいずれかを選ぶと、投稿入力画面が表示され、自分のタイムラインに投稿できる仕組みだ。

 LINEは、東日本大震災時に家族との連絡が難しかったことをきっかけに生まれた。昨年4月の熊本地震では通常のメッセージ機能が連絡手段として利用され、国内のLINEのメッセージ送信回数は通常の倍に増えたという。

 ◇フェイスブックは「コミュニティーヘルプ」

 一方、熊本地震で安否確認の機能を国内の災害で初めて設けたフェイスブックは2月、食料や避難場所を探す人と、提供できる人が情報を結びつける「コミュニティーヘルプ」機能を追加し、日本でも利用できるようにした。移動手段や赤ちゃん用品など12項目あり、「40人分の食事を提供できます」「200人分の水を求めます」などと書き込む。

 これらのLINEとフェイスブックの新機能は災害発生時のみで、規模などに応じて、各社の判断で利用可能になる。

 ただ、LINEには日常から利用でき、災害時にも役立つアプリ「LINE HERE」もある。スマートフォンのGPS機能を使って地図上に自分の居場所を表示し、知人のLINEアカウントに送ることができるもので、利用者同士でグループをつくり、メンバーの現在地を地図上に表示してシェア(共有)することもできる。

 ◇政府が自治体向けガイド

 内閣官房のIT総合戦略室は2014年度から、全国1741市区町村を対象に防災や災害情報の発信にソーシャルメディアを使っているか調べてきた。導入割合は初年度4割に満たなかったが、16年度には半数を超え増加傾向だ。ただ被害情報や被災者の要望を知る情報収集での利用は、茨城県龍ケ崎市や滋賀県湖南市など全国7自治体にとどまっている。

 このほど作成された自治体向けガイドブックでは、実際に被災状況を調査するきっかけになる情報を集める場としてソーシャルメディアを利用する利点を強調している。無料閲覧ソフトを使って投稿を見やすく並べたり、「地震+場所」「地震+感情を表す言葉」のように検索語を組み合わせたりすることで、大量の投稿から有用な情報を抽出するコツを解説している。

最終更新:4/15(土) 10:00

毎日新聞