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<館林死体遺棄>時効まで1年 捜査阻む事情知る?女性の死

毎日新聞 4/15(土) 10:52配信

 群馬県館林市の多々良(たたら)川で栃木県足利市の化粧品販売員、萩原孝(たか)さん(当時84歳)が遺体で見つかった死体遺棄事件は、遺体発見から未解決のまま15日で丸2年を迎える。県警捜査本部は46人体制で関係者から事情を聴くなどしているが、「劇的に進展する話はない」(捜査幹部)。死体遺棄事件の時効(3年)まで残り1年を切った。事件が抱える謎を改めて振り返る。

 ■萩原さんの足取り

 「宇都宮に行く。土産を買ってくるね」。萩原さんは、2015年3月25日昼、当時勤めていた足利市内の営業所に電話でこう言い残して自宅を出た。しかし、その後、行方が分からなくなった。

 3週間後の4月15日午前11時ごろ、館林市の多々良川でうつぶせで浮いて死亡しているのが見つかった。死因は不明。頭には布がかぶせられ、首にはマフラーのようなものが巻かれていたが、これらの遺留品が萩原さんのものかどうか「判然としない」(捜査幹部)という。

 萩原さんの車は4月4日に、自宅から約2キロ離れた足利市内の公共施設の駐車場で見つかった。車は行方不明になった3月25日以降止められていたとみられる。駐車場はJR足利駅から1キロ以上離れており、電車で宇都宮駅へ行くのなら不向きな位置にある。萩原さんが自分で止めたのか、その場合はなぜここに止めたのか。あるいは別の人間が運転してきたのか--。

 ■「事情を知っている」女性の死

 捜査が進展しない要因の一つが、捜査本部が「何らかの事情を知っている関係者」と位置づけている板倉町の40代の会社員の女性の死だ。

 この女性は、萩原さんと同じ日に行方不明になった。勤務先には数日前に「仕事を休む」と連絡していたという。1週間後の4月2日に千代田町の駐車場で見つかった女性の軽乗用車の中には、萩原さんの血が付いたジャンパーがあった。

 だが、この女性は6月26日に千葉県我孫子市の利根川で遺体で見つかった。目立った外傷はなく、肺に大量の水が入っていたため水死の疑いがあるが、死因は不明。

 遺体の状況から利根川を流されてきた可能性がある。女性の車が見つかった駐車場は利根川の近くにあり、車は3月27日から止められていたとみられる。自殺なのか他殺なのか。女性の足取りも不明のままだ。

 ■2人の接点は?

 捜査本部は、2人の関係について「明確な接点があったとは把握していない」としている。共通の知人が複数いることは判明しているが、仕事やプライベートでのトラブルは確認されていないという。捜査本部は2人の知人や仕事の関係者からの聞き込みを続けている。【杉直樹、西銘研志郎】

最終更新:4/15(土) 12:28

毎日新聞