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<女児殺害>「送迎、休みは遊びに」 容疑者子煩悩な一面 

毎日新聞 4/15(土) 11:19配信

 千葉県松戸市の小3女児殺害事件は14日朝、容疑者逮捕という大きな局面を迎えた。しかし、逮捕されたのは亡くなったベトナム国籍のレェ・ティ・ニャット・リンさん(9)が通っていた市立六実第二小の保護者会長を務め、通学路では児童たちを見守るボランティアにも参加するなど地域でよく知られた男だった。報道で逮捕を知った地域住民らの間には動揺と怒りが広がり、市教委は対応に追われた。【橋口正、内橋寿明、三股智子、信田真由美】

 「保育園も小学校もしっかり送迎していた。休みの日は遊びに連れて行っていたし、子煩悩という印象が強かった」。死体遺棄容疑で逮捕された自称不動産賃貸業、渋谷恭正(やすまさ)容疑者(46)の子供と同級生の孫がいるという50代女性は驚いた表情でそう語った。ただ、今回の事件が発覚して以降、渋谷容疑者はたびたび県警に話を聞かれていたという。40代女性は「保護者会の会長で地域のことに詳しいから呼ばれていると思っていたが、警察は早い段階から目をつけていたのかもしれない」と話した。

 同小出身の女子中学生は小学生だった当時、友達と一緒に放課後の校庭で渋谷容疑者に遊んでもらった記憶がある。テレビのニュースで顔を見て「あのときの人だ」と分かり驚いたという。「子供好きで優しかった。友達の間でも人気があった」と振り返った。

 渋谷容疑者の2人の子供が通っていた保育園の園長は「送迎もしっかりやっていて、夏の暑い日には自宅で搾ったリンゴジュースを水筒に入れて持たせる子供思いな人だった。子供たちはこういうことになり、つらいだろう」と思いやった。

 一方、同市の伊藤純一教育長はこの日の夕方、市役所内で本郷谷健次市長と共に記者会見した。「大変戸惑っている」と厳しい表情を見せ、「二度とこのような事態が起こらないよう取り組んでいきたい」と述べた。

 渋谷容疑者は保護者会のほか、防犯活動などさまざまな地域の取り組みに関わっていた。昨年6月には市から少年補導員を委嘱され、少年や少女らが集まるゲームセンターや公園などを巡回していたという。伊藤教育長は子供たちの今後の安全対策について「意識転換を図らなければならない」と述べ、改めて通学路沿いを中心とした防犯カメラ増設や、安全教育を充実させていく方針を示した。

 六実第二小は16日午後、緊急の保護者会を開き、事件について説明する。

最終更新:4/15(土) 11:49

毎日新聞