ここから本文です

米軍へ弾薬提供・補給可能に 物品協定承認 自衛隊活動なお制約

産経新聞 4/15(土) 7:55配信

 改定日米物品役務相互提供協定(ACSA)は14日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、承認された。朝鮮半島有事などで米軍への弾薬提供が可能になるほか、昨年3月に施行された重要影響事態法に基づき戦闘が予測される地域で補給を行うことも可能になる。米軍への後方支援拡充が実現するが、自衛隊の活動にはなお制約が残る。

 参院本会議は同日、オーストラリアとの改定ACSA、英国とのACSA新規締結も承認した。民進、共産両党などは反対した。今国会に提出した自衛隊法改正案の成立が必要な日豪、日英に先立ち、日米ACSAは月内にも発効する。政府は北朝鮮の情勢が緊迫していることも念頭に、発効に必要な手続きを急ぐ。

 ACSAに基づき自衛隊は米軍に水、食料を提供できるほか、輸送や装備の修理・補修が可能となるが、改定により協力の内容は弾薬の提供、緊急発進準備中の戦闘機への給油に拡大。朝鮮半島や台湾海峡の情勢が集団的自衛権の行使が認められる「存立危機事態」と認定されれば、戦闘地域でも米軍を支援できる。

 だが、放置すれば日本への直接的な武力攻撃に至る恐れがある「重要影響事態」では、活動地域で戦闘が始まった時点で自衛隊は捜索・救難活動を行っている場合を除き撤退しなければならない。武器使用基準も自己保存型に限定され、本格的な武器使用を意味する武力行使は禁じられている。

 韓国から退避する邦人らを輸送する米軍艦艇を自衛隊艦艇が護衛する際、戦闘が始まっている地域では活動できない。多国籍軍が国連決議に基づき北朝鮮に出入りする船舶の臨検を行う際も、自衛隊は船長の同意なしに船舶検査を行うことができず、他国軍並みの活動ができない。(杉本康士)

最終更新:4/15(土) 7:55

産経新聞