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薬剤師が解説! 『ロキソニンS』の効果・副作用

All About 4/15(土) 18:45配信

◆『ロキソニンS』は優秀な解熱鎮痛薬の一つ

出先で急な頭痛に襲われた時などに助かるのがドラッグストアで販売されている痛み止め。ドラッグストアで販売されている一般用医薬品の中でもカゼ薬や抗アレルギー薬と並んで需要が高いのがこの痛み止めのカテゴリーです。専門的には「解熱鎮痛薬」と呼びます。

そのような一般用医薬品における解熱鎮痛薬の一つが『ロキソニンS』(第一三共ヘルスケア)です。『ロキソニンS』の有効成分はもともと病院でのみ処方されていましたが、2011年から一般用医薬品にも使用が可能となりました。ちなみに病院で処方される場合の商品名は『ロキソニン』(第一三共)であり、語尾の「S」が付きません。

◆『ロキソニンS』と『ロキソニン』の違いは?

上記のように『ロキソニン』は病院で処方される解熱鎮痛薬でした。では一般用医薬品の『ロキソニンS』とは何が違うのでしょうか? 結論から言うと『ロキソニンS』と『ロキソニン』の間に差はありません。

どちらも1錠中に有効成分のロキソプロフェンナトリウム水和物を68.1mg含有しています。しばしば一般用医薬品に転用された薬は有効成分が少なめに設定されていることがあるのですが、『ロキソニンS』に関しては有効成分の量も同じです。

◆『ロキソニンS』が効く症状は頭痛・腰痛・歯痛など様々

『ロキソニンS』はとても幅広い痛みの症状に用いられます。具体的には下記のような症状に使用されます。

・頭痛
・月経痛(生理痛)
・歯痛・抜歯後の疼痛
・咽喉痛
・腰痛
・関節痛
・神経痛
・筋肉痛
・肩こり痛
・耳痛
・打撲痛
・骨折痛
・ねんざ痛
・外傷痛

さらに『ロキソニンS』は鎮痛効果だけではなく「解熱」鎮痛薬ですので発熱時にも使用できます。列挙してみると本当に多くの痛みの症状に使用できる使い勝手の良い薬であることがわかります。しかしながら、その使い勝手の良さから、注意が必要な側面もあるのです。

◆『ロキソニンS』は胃痛・腹痛には使用できない

上記では『ロキソニンS』を使用できる症状を確認しました。ここからは『ロキソニンS』が使用できない症状や状態を下記に列挙しましたので確認してみましょう。

・『ロキソニンS』の成分を含んだ薬でアレルギー症状を起こしたことがある

・『ロキソニンS』の成分を含んだ薬でぜんそくを起こしたことがある

・15歳未満

・胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病、心臓病で治療中

・貧血や出血が止まりにくいといった血液の病気がある

・出産予定日12週以内の妊婦

・他のカゼ薬や解熱鎮痛薬、鎮静薬を服用している

・『ロキソニンS』服用前後での飲酒

・『ロキソニンS』を3~5日間服用しても効果が得られない

ここで注目していただきたいのが『ロキソニンS』は胃・十二指腸潰瘍には使用できないという点です。そしてすでに挙げた『ロキソニンS』が有効な痛みの中に「胃痛」と「腹痛」がないことに気付かれましたか?

『ロキソニンS』は色々な痛みに使用できるので、ついつい胃痛や腹痛にも対応できると考えてしまいそうですよね。

実際に私の営んでいる薬局に「胃痛が続いているので家にあった『ロキソニンS』を服用しているが良くならない」と訴えられるケースがありました。

『ロキソニンS』に代表される解熱鎮痛薬の多くは胃を保護している粘膜を減らしてしまう副作用があります。その中でも『ロキソニンS』は胃の負担を軽くするよう工夫された有効成分を含んでいますが、無視できるものではありません。

胃粘膜が減ってしまうと胃酸で胃が傷つけられてしまい、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの原因になってしまいます。つまり、先に紹介した方はまったく正反対のことをしていたことになります。

胸やけをともなうような胃痛には胃酸を抑制する『ガスター10』(第一三共ヘルスケア)、キリキリするような痙攣(けいれん)による胃痛を鎮めるには『ブスコパンA』(エスエス製薬)がより適しています。『ブスコパンA』は胃痛だけではなく、腹痛にも有効です。

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最終更新:4/15(土) 18:45

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