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マンホール工場に潜入 愛好者が熱視線 佐賀

4/15(土) 12:09配信

佐賀新聞

 地上と地下をつなぐ入り口への扉、マンホール蓋(ふた)。地面とほぼ同化し、視界に入ることもない地味な存在…かと思いきや、実は今、アツい視線が注がれているらしい!?

 よく観察するとご当地ならではの模様が施されたものも多く、そのデザインは全国約1万2000種類にも及ぶという。愛好家は近年増え続け、独特なデザインの蓋の情報を収集できる「マンホールカード」まで登場するなど、じわじわと人気沸騰中だ。

 そんなマンホール蓋の製造工場が県内にあると聞きつけた「いまドキッ」取材班。工場見学ツアーに潜入し、未知の世界を目の当たりにした。

 全国から集結した老若男女のマンホールファン約30人が向かった先は、日之出水道機器(本社・福岡市)がみやき町に置く佐賀工場。鉄くず状態からピカピカの蓋が出来上がるまで、全作業を見学した。

 工場に集めた廃鉄は1500度に熱し、マグネシウムなどを添加して製品に適した成分へと調節される。安全のため距離を置いて観察したが、溶けて真っ赤になった鉄がバケツへ注がれる光景は迫力満点! 離れても伝わるすさまじい熱に、思わず体がのけぞる。

 鋳鉄を流し込む鋳型は砂で作られる。元となる模型(母型(おもがた))を特殊な砂で覆って鋳型を作り、鋳鉄を流し入れて90分間冷やす。自治体ごとや、電力、通信など会社別でもデザインが異なるため、同工場では約8000もの母型を管理している。

 鋳型から外した後は、バリ(出っ張り)の除去や部品の取り付け、検査などを行い、防サビ塗料入りプールで電着塗装を施して完成する。ただし一部の蓋はもうひとつの工程を経る。ファン必見のカラーデコレーションだ。

 色つきマンホールの塗装は、なんと全て手作業。チューブに入った着色済みの樹脂を凹(おう)部分へ流し込んでいく。ご当地キャラなど愛らしいデザインが並ぶ光景に一瞬「楽しそうだな」と思ったが、彩色していく作業員の表情は真剣そのもの。市民の足元を守る仕事には一切の隙も無かった。

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最終更新:4/15(土) 12:50
佐賀新聞