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諫早湾、締め切りから20年 開門巡り続く混迷

長崎新聞 4/15(土) 9:45配信

 国営諫早湾干拓事業は14日、潮受け堤防閉め切りから20年という節目を迎えた。これまで、国内最大級の干潟や底生生物が消滅し、自然保護や巨費を投じた公共事業を巡る議論が繰り広げられた。「宝の海」と呼ばれた有明海の環境悪化を背景に排水門の開門調査を求める漁業者、「優良農地」への塩害や住宅地への水害を懸念し開門に反対する農業者、住民ら-。それぞれ国を相手に複数の裁判で争い、今なお混迷は続いている。

 同事業は優良農地の造成や洪水対策などを目的に1989年着工。97年4月、湾を全長約7キロの堤防で閉め切り、南北2カ所の排水門や農地約670ヘクタールを造成。2007年に完成し、08年から営農を開始した。現在、中央と小江の両干拓地で40事業者が露地野菜や飼料作物などを栽培している。総事業費約2530億円。

 漁業者らの提訴で10年12月、国に開門を命じた福岡高裁判決が確定。その一方で、営農者らの求めで13年11月、開門を差し止める仮処分を長崎地裁が決定し、相反する司法判断が存在する。17日には、営農者らが起こした開門差し止め訴訟の判決が長崎地裁で言い渡される。

長崎新聞社

最終更新:4/15(土) 9:45

長崎新聞